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東海大相模のV戦士・磯網栄登がドラフト候補・草場亮太撃ち!国際武道大が九産大下し4強【全日本大学野球選手権】

★頭蓋骨骨折から復帰し大仕事

国際武道大が、ここ4年で3度目の準々決勝進出を果たした九州産業大に、終盤で突き放して8対2と快勝し、準決勝進出を決めた。

同点で迎えた7回裏、2死一、三塁で、打席には2015年夏に甲子園を優勝した経験を持つ指名打者の磯網栄登内野手(2年・東海大相模)。マウンドには、この回途中からマウンドに登っていたドラフト候補右腕・草場亮太投手(4年・伊万里商)。

前日に高校の後輩である東海大北海道キャンパスの赤尾光祐外野手(1年・東海大相模)が本塁打を放っており、「後輩には負けられないと思いました」という磯網。この場面で初球を振り抜くと打球は三遊間を抜けていき、貴重な勝ち越しタイムリーとなった。続く三河聖央内野手(2年・横浜)もセンター前へタイムリーを放ち、草場はこの1イニングのみで降板した。

さらに8回には、2番・井上幸司内野手(4年・東海大五)、4番・服部創太外野手(4年・東海大相模)、途中出場の伊藤優世外野手(4年・拓大紅陵)のタイムリー二塁打3本で4点を奪ってダメ押しした。

投げては、先発の青野善行投手(3年・市船橋)が5回2失点と試合を作り、リリーフの林桂大投手(3年・銚子商)と平川裕太投手(3年・東海大浦安)の両右腕がそれぞれ2イニングを無失点に抑えて、九州産業大の反撃を許さなかった。

磯網は昨年11月の打撃練習で守備に就いている際に打球が直撃し、頭蓋骨骨折と脳挫傷の大ケガを負った。5月10日にようやく医師からのゴーサインが出たが、「構えから力みがないですし、打つポイントの部分は天性のモノがある」と岩井美樹監督が評すように、すぐさま打撃で大仕事をやってのけた。

「日本一が目標なので、高校の時と同じように一戦必勝で戦いたいです」と磯網。高校野球の聖地・甲子園に続き、学生野球の聖地・神宮でも日本一の頂を目指す。

「普段は感情を出す方ではない」と話す磯網だが、決勝打を放ち塁上で笑顔を見せる


★準々決勝・九州産業大vs国際武道大

九州産業大 002000000=2
国際武道大 01100024X=8
【九】浦本、●岩田、草場、本田—光岡、小畑
【武】青野、◯林、平川−筒井

得点に沸く国際武道大応援席


◎九州産業大・大久保哲也監督

「継投は予定通りでしたが。中心として投げてきた草場と本田が投げた7・8回で6点を取られてしまっては厳しいですね。守備にしろ、バッテリーにしろ、まだまだ甘い部分がありますね」

◎九州産業大・草場亮太投手(4年・伊万里商)

「任された以上、抑えなければいけない場面でした。今大会で調子をベストに持ってこられず、いつものストレートではありませんでした。どこへ言っても自分の投球ができるようにしないといけません」

7回途中から3番手として登板するも、相手の勢いを止めることはできなかった。


文・写真=高木遊