- 大学野球
2017.06.05 21:14
プロ注目右腕・近藤弘樹&草場亮太が好投し快勝!NPBスカウトも高評価【全日本大学野球選手権】
★両投手の将来性に太鼓判
岡山商科大のドラフト候補右腕・近藤弘樹投手(4年・安佐北)が近畿大打線を自己最速の151km/hに迫る150km/hを計測するなどし、8安打2四死球2失点8奪三振で完投勝利を挙げた。
自身初の全国大会、初めての神宮球場のマウンド、ネット裏には多数のNPB球団スカウトが見つめる初ものづくしの状況。そうした緊張感のある舞台を終え、近藤は「球数(146球)はいつも通りですが、精神的にいつもより疲れました」と振り返った。
1回表に近藤はストレートを決め球にした投球で三者凡退に抑えると、その裏に味方打線が相手の3四死球をきっかけに槇大地内野手外野手(2年・丹原)のタイムリーと相手投手のボークで2点を先制する。
この幸先よい援護を受けた近藤はストレートにバラツキがあるとみるや、変化球の割合を増やし、近畿大打線を封じ込めていく。この流れにリーグ戦の1試合平均3点ほどの打線も5回までに2点を追加し試合を優位に進めた。
6回以降、近藤は毎回走者を許す苦しい内容だったが、要所を締めて9回を投げ切った。次戦の和歌山大戦(7日第1試合)に向けては「与えられた場面でしっかり抑えたいです」と謙虚に意気込みを語った。
また、第3試合では九州産業大のドラフト候補右腕・草場亮太投手(4年・伊万里商)が「やる気のないように投げる」と本人が言う力みのないフォームで最速150km/hを計測し、6回7安打4失点で日本文理大の反撃をかわした。打線も岩城駿也内野手(3年・東海大五)の1本塁打6打点などで得点を積み重ね、12対4の7回コールドで大勝した。
●中日・中田宗男スカウト部長
「近藤投手は力でねじ伏せる馬力型の投手ですね。体格(186cm90kg)も素晴らしいですし、その体をまだ使いきっていないので、まだまだスピードが出る余地があるでしょう。草場投手は簡単に投げても140キロ中盤の球が来ますし胸元にグッと伸びるストレートもあります。もっと腕を振り切れるようになったら、すごい投手になる可能性がありますね」
★1回戦・近畿大vs岡山商科大
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近畿大 000010010=2
岡山商科大 20101000X=4
【近】●小寺、伊波、横山−山本
【岡】◯近藤−平
本塁打:近畿大・牧野(8回ソロ)
◎岡山商科大・赤木貫人監督
「(近藤の投球内容は)100点じゃないですか。できすぎくらいのピッチング。まっすぐがダメなら変化球で、変化球がダメならまっすぐでアウトが取れる投手です。球数が増えてきた終盤に、まだ行けるか?と聞いたところ大丈夫ということだったので完投させました」
★1回戦・九州産業大vs日本文理大
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九州産業大 0050313=12
日本文理大 0011020=4
(7回コールド)
【九】◯草場、岩田—光岡
【文】●ケムナ、鶴永、緒方、島袋、清松—柏木、光安、川添
◎日本文理大・ケムナブラッド誠投手(4年・日南)
(ドラフト候補の本格派右腕も、3回に連続四球と自身の失策でピンチを広げ、走者一掃打を打たれて降板)
「チームに申し訳ないことをしてしまいました。調子は良かったのですが気持ちが前に行き過ぎてしまいました。秋にまた神宮に戻ってきて、優勝したいです」
文=高木遊
写真=伊藤華子