得点圏のチャンスを逃さず3打点を挙げた有間（東海大北海道）＝東京ドーム

序盤から試合を優位に進めた東海大北海道が7対2で勝利。
2回、今川優馬外野手（3年・東海大四）のソロで先制すると、4回には2死二、三塁から有間裕亮内野手（※指名打者で出場／3年・前橋工）がライトへ2点タイムリー二塁打を放ち3点目。さらにヒットで2死一、三塁とつなぎ、赤尾光祐外野手（1年・東海大相模）の2点タイムリー二塁打でこの回2点を奪う。その後はなかなかランナーを出せない展開だったが、9回に有間、新井章太捕手（4年・北海道大谷室蘭）の連続タイムリー三塁打でダメ押しの2点をもぎとった。
投げては太田将貴投手（4年・駒大苫小牧）が5回2失点と粘りのピッチングで試合を作り、2番手の徳橋颯野投手（2年・武修館）もランナーを出しながら得点は許さずにリードを守り切った。

先制ソロを放った今川（東海大北海道）＝東京ドーム

東洋大はエース飯田晴海投手（4年・常総学院）が4回途中6安打5失点で降板。5回からリリーフした中田浩貴投手（3年・大宮東）がノーヒットピッチングを続けていたが、9回に死球をきっかけに2失点してリードをさらに広げられた。
打線は5回、1死一、二塁から代打・原澤健人内野手（4年・前橋工）にタイムリー二塁打が飛び出すも、一塁走者がホームタッチアウト。西川元気捕手（4年・浦和学院）がセンターオーバーのタイムリー三塁打を放ち2点目を奪ったが、後続が倒れた。この試合、5度も先頭打者が出塁するなど、8安打11四球をもらいながら決定打に欠いた。
6年ぶりの日本一に挑んだ東洋大だったが、まさかの初戦敗退（※東都代表の初戦敗退は3年ぶり）。試合後、高橋昭雄監督は「実力負け。残念だけど完敗です。シードが取れなくて申し訳ない」と淡々と振り返り、「やっぱり1回戦は厳しいですね。また出直して、神宮大会こそは」とすっきりした表情で締めくくった。

◎東洋大・飯田晴海投手（4年・常総学院）
「試合前から一球の甘さが勝負の分かれ目だと思っていましたが、取り返しのつかないことになってしまいました。敗戦は自分の責任。いいピッチャーが勝つのではなく、勝てるピッチャーがいいピッチャーなのでそうなりたいです」

東海大北海道 010400002=7
東　洋　大 　000020000=2
【海】○太田、徳橋―新井
【洋】●飯田、上茶谷、中田、山下、甲斐野、片山―西川
本塁打：東海大北海道・今川《2回ソロ》

文・写真：山田沙希子