- 大学野球
2019.10.17 13:30
転向2年目の隠し玉。内野手で培ったフットワークも武器の強肩捕手 梅田裕斗(城西国際大)【時は来た!ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】
捕ってから速い二塁送球が武器の強肩捕手が、今年になって頭角を現してドラフト候補にまで浮上してきた。
京都府京丹後市で生まれ育ち、主に捕手として小中学時代はプレーした。京丹後ボーイズの先輩がいたこともあり進学した長崎日大では下級生時に外野手。上級生時は内野手。1番・三塁手を務めることが多かった。
城西国際大にも内野手として入部。2年春から三塁手のレギュラーを務めていた。そんな中、大学2年の冬に捕手への再転向を指導陣から提案された。特殊なポジションで難しさも知るだけに自分に務まるか不安があったというが、秋に骨折をしてレギュラーから外れていたこともあり挑戦を決断した。これが結果的には運命を大きく変えるとになった。
3年春から正捕手を務めると、今春に千葉県大学リーグを優勝。全日本大学野球選手権では宇佐美真吾(巨人)でも超えられかなった16強の壁を超えて大学史上最高成績となる全国8強入りを果たした。自身もタイムリーや二塁盗塁を刺すなど見せ場を作った。
小学生時代から自信があったという強肩に加えて、内野手をして培われてフットワークで投げるまでの動きも速い。
またその高い統率力や広い視野も持ち味だ。かつて早稲田大も率いた佐藤清監督は「一番練習しますし、後輩にもちゃんと助言できてチームを引っ張ることができる」と転向を促した理由を明かすように、小中高大とすべて主将を務めてきた。
進路については「やるからには勝負したい」とプロ志望届提出を決断。「内野手のままだったら野球を続けていたかどうか」と話すだけに、運命の糸に導かれ最高峰の舞台に立つことができるのか。運命の時が来る。
文・写真=高木遊