10月5日、東京六大学野球の秋季リーグの第4週が行われ、法大が5投手の完封リレーで明大を2対0で破り、開幕５連勝を果たした。

ピンチを招いた新井に抱きしめられる三浦

今秋のドラフト1位候補に挙がる森下暢仁（4年・大分商）に対し、法大が攻守でしぶとく戦い抜いて勝利をもぎ取った。
初回に二死から福田光輝（4年・大阪桐蔭）と伊藤寛士（4年・中京大中京）の連打でチャンスを作ると毛利元哉（4年・愛工大名電）の内野安打で先制に成功する。
ここまで４試合すべてを早めの交代による継投で勝ってきた法大は、先発の右腕・朝山広憲（4年・作新学院）が５回３安打無失点で試合を作ると、６回は調子の上がっている左腕・鈴木昭汰（3年・常総学院）をマウンドへ送る。鈴木も１安打こそ許すが無失点できっちり抑えると、その裏一死一、三塁のチャンスで打順が回った。
ここで青木久典監督は「鈴木に打順が回らなければ、もう1イニングと考えてはいましたがチャンスだったので」と代打に西山翔真（4年・市和歌山）を送る。そして3ボールノーストライクから「ストライクを取りに来るカウントでしたし、一塁に走者がいたので、一塁手のチャージも弱くなるので」という青木監督の狙いでセーフティースクイズを敢行。これを西山がきっちりと決めて、貴重な追加点を挙げた。

８回にはサイド左腕・新井悠太朗（4年・折尾愛真）が３連打で無死満塁のピンチを招いたが、今季抑えを任されている三浦銀二（2年・福岡大大濠）が後続の打者3人を140キロ台後半のストレートを中心に抑え込み、９回は圧巻の三者連続三振で締めて逃げ切った。

プロ志望届を提出した大型右腕・内沢航大（4年・八戸工大一）も７回の１イニングをきっちりと締めた

■法政大vs明治大1回戦
法大 100000100=2
明大 000000000=0
【法】○朝山、鈴木、内沢、新井、三浦-伊藤
【明】●森下-西野、蓑尾

◎法大・青木久典監督
「朝山は本来の投球では無い部分もあったので５回に代えました。（８回にピンチを招いた）新井にはいつも助けてもらっているので、今日を経てまた好投してもらえればと思います。三浦は状態が上がっていて安心して見てられました。打線もワンチャンスをしつこくモノにしてくれていて頼もしいです」

◎法大・三浦銀二（2年・福岡大大濠）
「四死球が出せない場面だったので、自分の力を出し切ろうと思って投げました。朝山さんが気合いで投げていたので勝ちを消さないように、相手に流れを渡さないようにと投げました。この状態で明日も勝って良い形のまま（首位を争う）慶應戦に臨みたいです」

文・写真＝高木遊