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2019.09.21 16:14
慶大が3季ぶりの優勝へ白星発進!13得点で東大を一蹴!【9/21 秋季東京六大学野球 1回戦 東京大学 vs 慶應義塾大学】
慶大が13対4で東大に大勝。2018年春以来3季ぶりの優勝へ向けて白星スタートを切った。
出だしは躓いた。慶大は秋初戦の緊張感の中、リーグ通算14勝を誇るエース・高橋佑樹(4年・川越東)がマウンドに上ったが、2回に連続ヒットから1死1、3塁のピンチを背負うと、7番・山下朋大(4年・東海)に対しての初球がワイルドピッチ。さらにその山下にライト前タイムリーを許し、2点を追う形となった。
まさかの展開となった慶大だが、尚も1死満塁から辻居新平(4年・栄光学園)のレフトフライを左翼手・正木智也(2年・慶應)の好返球で本塁封殺し、「あのワンプレーが非常に大きかった」と大久保秀昭監督。チームが平常心を取り戻すと、2回裏に嶋田翔(3年・樹徳)のタイムリーで1点差、そして3回裏には2死満塁から6番・小原和樹(4年・盛岡三)がライトの右を破る「とにかく思いっきり振ったらバットに当たってくれた」という走者一掃のタイムリー2塁打で逆転に成功した。
慶大はその後、5回に相手のワイルドピッチで2点を奪った後、6回裏には再び2死満塁から、今度は4番・郡司裕也(4年・仙台育英)がライト線を破る走者一掃のタイムリー2塁打で3点を加点すると、8回まで4イニング連続得点でリードを広げ、最終的に計10安打で13得点。先発の高橋佑は4回を4安打2失点で降板したが、2番手の津留﨑大成(4年・慶應)が2回無安打無失点の好リリーフを見せ、1年生左腕の生井惇己(1年・慶應)もリーグ戦デビューを2回無失点で飾った。
敗れた東大は、2回に4安打を集めて2点を先制したが、投手陣が計10与四球で、勝負所での守備の乱れも響き、リーグ戦25連敗(44試合0勝25敗)。9回に代打・梅山遼太(3年・四日市)のリーグ戦初本塁打が飛び出すなど、打線は相手の10安打に対して8安打を放ったが、スコアは9点差。2017年秋からのチームの連敗は35に伸びた。
■東京大vs慶應義塾大1回戦
東京大 020 000 002=4
慶應義塾大 013 023 31X=13
【東】●小林大、大久保、田中啓、小宗-松岡、大音
【慶】高橋佑、○津留﨑、生井、石井-郡司
本塁打:東大・梅山《9回2ラン》
◎慶應義塾大・大久保秀昭監督
「昨日のラグビーの立ち上がりみたいでした。入りが難しかった。また明日からピリッとすると思いますけど、みんな不安がある中でスタートしましたから。正木のあのワンプレーが非常に大きかった。今日はアレに尽きますね。小原はいつも7番だけど、対小林を考えて6番に上げて、そこが機能してくれた。今日は正木のワンプレーと小原のヒットですね」
◎慶應義塾大・小原和樹(4年・盛岡三)
「(3回の逆転打は)打ったのは真っ直ぐだと思う。とにかく思いっきり振ったらバットに当たってくれた。抜けてくれと思って走っていました。なんとか風が持って行ってくれたので助かりました。この秋が最後のシーズンになる。優勝して終わりたい。一戦一戦、勝ち続けて終わりたい」
◎慶應義塾大・郡司裕也(4年・仙台育英)
「(6回のタイムリーは)右方向へのああいうバッティングが得意なので抜けてくれてよかった。毎シーズン、初戦の入りというのは難しい。みんな緊張があった。正木のバックホームで試合の流れが変わった。今シーズンは外野の守備が課題の一つだったので、練習の成果が出たと思います。その後に打線が取り返せたのはよかったですけど、最後に余計なホームランも打たれたので反省したい。今日、まだ何人かは思うような結果を出せていないと思う。自分のことばかりじゃなく、どうチームに貢献できるかを考えて、そこへの意識を高めて、また明日から頑張りたい」
文:三和直樹