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プロ野球

阪神、痛恨1敗で自力CS消滅 絶好サヨナラ機も生かせず…球団通算5000敗

 ◇セ・リーグ 阪神4―5ヤクルト(2019年9月10日 甲子園)

決勝点を奪われたドリス(手前)がベンチに戻る中、渋い表情の矢野監督(左奥)(撮影・坂田 高浩)

 阪神は10日、延長10回の末に最下位のヤクルトに競り負け、7連戦の初戦を落とした。延長10回、6番手のドリスが塩見に決勝の中前打を浴びた。痛恨の1敗で、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出が消滅。CS進出圏内の3位・広島と4・5差に広がった。DeNA、オリックスに続く3球団目の通算5000敗で、いよいよ崖っぷちに立たされた。

 中堅へ抜けた打球を見届けると、思わず天を仰いだ。同点で迎えた延長10回。6番手でマウンドへ上がったドリスは2死三塁から塩見に痛恨の勝ち越し打を浴びた。大きなため息に支配された本拠地、甲子園。試練の7連戦初戦で痛すぎる1敗を喫し、自力でのCS進出の可能性が消滅した。さすがに落胆の色を隠せない矢野監督も言葉を絞り出した。

 「まあ、9回だけじゃないよね。やっぱり、点を取るところで取れてないっていうのは…。うーん、こういう試合になるよね」

 悔恨の表情で回想したのは、同点で迎えた9回だった。1死からベテランの福留が右翼線二塁打で出塁。続くマルテの申告敬遠で好機は膨らんだが、あと1本が出なかった。糸原は左直、大山は捕邪飛に倒れ、勝機は一瞬でしぼんだ。序盤の3点ビハインドを追いつく粘り腰を見せたが、勝負どころで決定打が出ない。いつもと同じ光景が繰り返された。

 絶対に落とせない一戦だった。CS進出圏内の3位と3・5差で迎えた、7連戦の頭。矢野監督は先発の秋山を今季最短の3回で見切った。「そんなん言うてられへんしね。もちろん長く投げて欲しいし。もうね、そんなことはわかってることやけど、いくしかないのでね」。勝利への執念、諦めない姿勢を継投策で示した。島本を今季最速となる4回から投入。岩崎も6回から2回を無失点にまとめた。秋山の乱調で後手後手の展開を強いられたのも痛い。何より連戦が続く中、初戦から惜しみなくつぎ込んだブルペン陣の今後も気がかりだ。

 この夜はほぼ風がなく、うだるような暑さだった。ベンチ、グラウンドにはカメムシが大量に発生。DeNA、オリックスに続く球団通算5000敗目と相まって不快指数100%の夜になった。3位の広島とは4・5差。残り14試合を考えれば、絶望的な数字にも映る。

 「前向いてやるしかないんでね。前を向いてやります」。虎に追い風は吹くのか――。指揮官は唇をかみしめ、会見を締めくくった。 (吉仲 博幸)