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侍ジャパン

佐々木まさかの1回19球降板 韓国に悪夢サヨナラ負け 自力決勝の可能性消滅

 ◇第29回WBSC U18W杯 スーパーラウンド第2戦 日本4―5韓国(2019年9月6日 韓国・機張 ドリームボールパーク)

<韓国・日本>先発し1回を無失点に抑えた佐々木だったが、緊急降板(撮影・島崎忠彦)

 高校日本代表は、スーパーラウンド第2戦で韓国と対戦し、延長10回タイブレークの末、4―5でサヨナラ負けを喫した。佐々木朗希投手(3年=大船渡)が先発で今大会初登板したが、右手中指の血マメを悪化させ、まさかの1回19球で降板。2回から総力戦で延長に持ち込んだが、ナインは最後に力尽きた。悲願の世界一は極めて厳しい状況となったが、決勝進出の可能性を信じて7日のオーストラリア戦に全てを懸ける。

 その瞬間、佐々木はぼう然と立ち尽くした。延長10回、タイブレークの末にサヨナラ負け。まさかの1回降板で、投手陣に負担をかけた責任を感じた。

 「チーム全員が悔しい思いをしたし、自分にもできることがあったんじゃないかと…」

 8月26日、大学日本代表との壮行試合でつぶれた右手中指の血マメ。1次ラウンドを登板回避し、理学療法士らと慎重に復帰を見極めてきたのに…。日本高野連の竹中雅彦事務局長は「昨日の試合で、何度も肩をつくって球数が多かったようです」と説明。5日は奥川が球数104球に迫った段階で、1点差なら登板という条件でブルペン待機。約40分間も投球を続けていた。

 前日に違和感を覚え、この日の試合前のブルペンで血マメは悪化した。「どうにか頑張りたいと…。任された以上は投げたかった」。大黒柱としての責任感から永田裕治監督に言いだすことなく、マウンドに上がった。

 初球。163キロに程遠い149キロだった。4球目の153キロで先頭打者を遊ゴロに打ち取ったが、女房役の水上はここでボールに血が付着していることに気づき、指揮官に状況を知らせた。次打者からストレートの四球、左飛となったところで指揮官はマウンドへ。佐々木のマメはつぶれて血が流れていた。

 「自分が招いたピンチなので、この回だけ投げさせてください」。4番ジャン・ジェユンをフルカウントから149キロ直球で空振り三振。試合後、指揮官は佐々木の今後について「難しいと思います」と言及。これが佐々木にとって、高校最後のマウンドになることを示唆した。

 チームが決勝進出するには、7日のオーストラリア戦に勝利し、米国と台湾が敗戦することが絶対となった。条件は極めて厳しい。「優勝ができれば一番。自分のできることで貢献したい」。佐々木は仲間を信じ、わずかな可能性を願った。 (武田 勇美)