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侍ジャパン

U18侍、宿敵米国に16点圧勝 石川&熊田“東邦コンビ”で7打点

 ◇第29回WBSC U18W杯 1次ラウンドB組  日本16―7米国(2019年9月1日 韓国・機張 ドリームボールパーク)

<日本・米国>3回無死満塁、2点適時打を放つ石川(撮影・木村 揚輔)

 高校日本代表は1次ラウンドB組第3戦で5連覇を狙う米国と対戦し、16―7で大勝した。4番の石川昂弥内野手(3年=東邦)が初回に同点適時二塁打を放ち、勝ち越した3回にも左前2点打で突き放した。2安打3打点の活躍。最大の宿敵に15年の1次ラウンド以来4年ぶりに勝ち、A組も含めて唯一の3連勝だ。2日の台湾戦に勝てば4連勝とし、スーパーラウンド進出が決まる。 

 コールド勝ちまであと1点だった。15―7の8回2死一、三塁。森が右翼線へ鋭い打球を放つと、一塁走者の坂下も本塁へ突入した。アウトになったが、9点差の大勝劇。その中心で躍動したのが、4番の石川だった。

 「一つの目標にして意識していた。貢献できてうれしい」。米国は15年1次ラウンドで日本に敗れた後は、18連勝中だった。日本も2連敗していたが、5連覇を狙う最大の宿敵に再び土をつけた。

 雨が降りしきる中、4番のバットが打線に火を付けた。1点を追う初回2死三塁。3ボールから、米国先発ヘルナンデスの150キロ直球を右翼線にはじき返した。来年の大リーグドラフト候補右腕の球威に負けず、同点適時二塁打。いきなり先制される嫌なムードを振り払い「カウントが欲しい場面で絶対に直球が来ると。思い切って強い気持ちで振り抜いた」と振り返った。

 木製バットを使用する今大会。日本では金属を使うため、永田裕治監督は「木製への対応が日本の永遠のテーマ」と言う。今春のセンバツ決勝で2本塁打を放ち、東邦を優勝に導いた高校通算54本塁打の石川には関係なかった。昨年末に愛知大会選抜で参加したオーストラリア遠征では木製で2発を放った。2回戦で敗れた夏の愛知大会後は、代表入りを見据えて、同僚の熊田と地元の社会人野球の練習に参加。木製バットを振り込み、代表にもグリップを削って細身にした「マイバット」を3本持参した。

 「(木製バットに)苦手意識はない。(熊田と)2人で主役になりたいという思いは強かった。最高です」。3回にも左前に2点打を放ち、計3打点。6番の熊田も2本の2点適時打で4打点の活躍に「夏が短かったので、2人で戦えて勢いをもたらせてよかった」と喜び、東邦コンビで7打点の大暴れだ。

 永田監督の策も生きた。米国投手の速球対策で指1本分から2本分バットを短く持たせ、コンパクトな打撃を徹底させた。3、4回にいずれも打者一巡で5得点。「選手たちが本当によくやってくれた」と目を細めた。日本と米国がともにスーパーラウンドに進めば、この勝利が持ち越しとなる。初の世界一を目指す日本にとっては、単なる1勝以上の重みを持つ白星となった。(武田 勇美)

 ◆石川 昂弥(いしかわ・たかや)2001年(平13)6月22日生まれ、愛知県半田市出身の18歳。小学2年から野球を始め、6年時にドラゴンズJr、亀崎中では「知多ボーイズ」に所属。東邦では1年春からベンチ入り。今春のセンバツではエース兼3番の二刀流で優勝に導き、春夏通じて史上初の決勝での2本塁打&完封を達成。1メートル84、84キロ。右投げ右打ち。