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関東第一 怒とうの4盗塁!合言葉は「次の塁を狙おう」東京勢夏通算180勝目で16強

 ◇第101回全国高校野球選手権大会 第9日2回戦 関東第一6―5熊本工(2019年8月14日 甲子園)

<関東第一・熊本工>初回、ヘッドスライディングで二盗を成功させる関東第一・大久保(撮影・成瀬 徹) 

 関東第一(東東京)が1―1の5回に5連続単打で一気に流れをつかんだ。単打でも、次々に得点圏に走者を置いて4得点を積み上げた。米沢貴光監督は「外野が前進している中で走塁で1点、1点取れた。常にやってきたことが出せた」とうなずいた。

 1死から平泉が中前打を放った後、相手の暴投で二塁を狙うと、捕手の悪送球を誘って三進し、続く野口の左前打で勝ち越す。野口はけん制アウトとなったが、2死無走者から主将の渋谷が左前打から二盗を決め、重政の左前適時打で生還。重政は送球間に二塁を陥れ攻撃を加速させた。渋谷は「2年間やってきたことが出た」と胸を張った。

 初回から重圧をかけた。1番の大久保が二塁内野安打で出塁すると、ディレードスチールで二塁盗塁に成功。「相手捕手は強肩だけどビデオを見たら膝をついて投げていた」。3番・平川の2球目に今度は三盗に成功したのも「あのカウント(1―1)なら左の強打者だし変化球でくる」と読み切った。平川の投ゴロで本塁に突入しアウトとなったが「アウトでも相手が嫌がればいい」と50メートル5秒7の俊足の威力を見せたことで、春夏計42度出場の熊本工の4失策を誘発した。

 「次の塁を狙おう」が合言葉。3回連続走塁死でも誰も責めない。二塁から生還の際には三塁ベースの本塁側を左足で踏むことも徹底する。ウオーミングアップで行うショートダッシュでも競争を意識したことが、4盗塁を呼んだ。

 関東第一はオコエ(現楽天)ら俊足の系譜が息づく。「オコエさんは偉大すぎて追いつけない」と謙遜する大久保だが、今夏の東東京大会では7盗塁。15年夏の同大会で記録したオコエの6盗塁を上回っている。

 東京勢では夏通算180勝となった。3回戦は春夏2回、定期的に練習試合を行う鶴岡東(山形)戦。15年夏のベスト4超えへと走る。(伊藤 幸男)