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高校野球

仙台育英1年生トリオで20点!東北悲願の初優勝へ爆勝発進

 ◇第101回全国高校野球選手権大会 第4日1回戦  仙台育英20―1飯山(2019年8月9日 甲子園)

力投する仙台育英・笹倉(撮影・木村 揚輔)

 甲子園という舞台でも物おじすることはなかった。先発した笹倉―木村の1年生バッテリーは冷静だった。先頭の大川を外角いっぱいのスライダーで見逃し三振に仕留めると、後続は遊ゴロ、投ゴロと3者凡退。わずか8球で片付けた左腕は「勢いをつけるために先頭は三振を奪いにいった。緊張もなかった」とさらりと言った。

 最速147キロを誇る左腕は、この日は142キロ止まりだったが「2日前(7日)に3年生の鈴木日向さんから教わりました」というチェンジアップも交えた緩急で3回1安打1失点。打っても2本の二塁打で2打点した。木村もリード面だけでなく、5回には2本の内野安打でともに生還し、1イニング10得点の打線の流れを生むなど3安打2得点。「守備で期待されている中で、打撃でも貢献できてうれしい」と笑った。

 3番手で7回からマウンドに上がり2回無失点の伊藤を含めた3人は系列の宮城・秀光中教校出身。4年間積み上げた絆は深い。笹倉が「誰よりも信頼できる」と言えば、木村も「4年間やってきたので意思疎通は取れている」と話した。昨年の中学3年時には、現高知の最速150キロ右腕・森木を擁する高知中と軟式の中学全国総体決勝で対戦し、1―2で敗れた。就任2年目の須江航監督がそれまで同中で指揮を執っており「日本一」を目標に仙台育英に進んだ。

 伊藤は「3年生がミスをしたら、俺らのせいにしていいと言ってくれている」と笑う。代打で四球を選んだ渡辺を含めて1年生が4人出場した。1試合20得点、5回の1イニング10得点はともに東北勢初。28度目の出場を誇る名門は新たな力を得て、東北悲願の初優勝へ向かう。 (武田 勇美)

〇…仙台育英が5回に一挙10点を奪うなど20―1で飯山に大勝。夏の甲子園での1試合20得点以上は10年早実21―6中京大中京以来9年ぶり14度目。甲子園での20得点は宮城県勢では初めてで仙台育英も甲子園最多得点(92年春18―11読谷)を更新した。また、イニング2桁得点は16年に東邦が北陸戦の5回に12得点して以来3年ぶり18度目。19点差は36年静岡商27―4長野商の23点差を筆頭に史上7位タイとなった。

 宮城県勢はこれで群馬、埼玉、沖縄に並ぶ18位タイの夏70勝目。センバツの30勝と合わせて24都道府県目となる甲子園通算100勝を達成した。