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高校野球

【岩手】大船渡・国保監督、佐々木の登板回避は「故障を防ぐため私が判断」

 ◇第101回全国高校野球選手権 岩手大会決勝 大船渡2―12花巻東(2019年7月25日 岩手県営)

<大船渡・花巻東>試合終了後、応援団に向かうナインの横でネクストバッターズサークルにあったバットを拾った大船渡・佐々木(撮影・西海健太郎)

 絶対的なエースを決勝のマウンドに上げないまま敗れた。試合後のベンチ前。報道陣に囲まれた大船渡(岩手)・国保監督へスタンドから心ないヤジが飛んだ。

 「甲子園へ行きたくないのか!」。佐々木の将来と甲子園。国保監督にとって大きな葛藤の中での決断だった。

 「投げられる状態ではあったけど故障を防ぐため。私が判断しました。甲子園が素晴らしい舞台なのは分かっているが(夏の決勝は)3年間で一番壊れる可能性が高い」。194球完投から中2日で129球完封。疲労度は筋肉全体の張りに表れ、守備での送球やスイングもケガのリスクがあるとして欠場を決めた。入学から2年半見てきた上での判断で「ケガするかどうか未来を先に知ることはできない。これからも人生は続く」と話した。

 米独立リーグでもプレーした国保監督。かつては大リーグの球宴に出場しながら故障続きだったマーク・プライアーと対戦し「あれだけの投手が独立リーグにいた。投手の才能について考えさせられた」。決断の裏にはそんな経験もあった。

 大船渡の監督就任以来、選手の自主性を尊重し、選手と相談して物事を決めてきた。しかし、今回は独断での決定だ。「一生心に残る決断ですから、そこは私が引き受けようと思った」。佐々木の、選手たちの思い、そして周囲の期待までのみ込んでの決断だった。