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プロ野球

広島フランスア 初の夢舞台でオール直球3人斬り「野球を続けられている毎日が本当に幸せ」

 ◇マイナビオールスターゲーム2019第1戦 全セ3-6全パ(2019年7月12日 東京D)

全セ5番手・フランスア(撮影・島崎忠彦)

 球宴初出場を果たした広島のヘロニモ・フランスア投手(28)が1回無失点の好投を晴れ舞台に刻んだ。8回に登板してデスパイネから空振り三振を奪うなど最速157キロで打者3人斬り。ドミニカ共和国カープアカデミーを経て赤ヘルの守護神を担うまでになった道のりを振り返り、独占手記としてスポニチ本紙に寄せた。

 初めての球宴は最高でした。すごく楽しかったです。先頭打者からデスパイネ選手。初球から直球で勝負するつもりでした。浅村選手、山川選手も全球直球で抑えられて自信になりました。まさか球宴に出られるなんて想像もしていなかった。日本に来てから最も誇らしいことと言ってもいいくらい。子供のころからの夢だったプロ野球選手として、野球を続けられている毎日が本当に幸せです。

 野球一家だったので、僕も当然のように野球を始めました。育ったところは田舎町で、大企業がポツンとひとつだけありました。そこがグラブとかスパイクを支給してくれるんです。それを使って、野球がうまかった兄といつも一緒にグラウンドに行って、休日は毎週のように兄と野球観戦にいきました。僕にとってのコーチは兄でした。あのときの企業のように、いつか僕も故郷を支援したいと思っています。

 そして、アストロズとの契約で故郷で初のプロ野球選手になることができました。周りがすごく喜んでくれて、近所の子供たちが野球を始めたりもしました。でも、3年契約の間にドミニカのアカデミーから出られずに米国にはいけませんでした。いま思えば、当時は野球の知識がなかったから、上達しないですよね。

 契約が切れたときに、知人に紹介してもらったのがカープアカデミーでした。日本のプロ野球のことなんて何も知らず、聞かされたのは「練習がキツいよ」ということだけ。ここでの出会いが転機になります。古沢憲司カープアカデミー担当コーチ、いまは通訳として来日しているフェリシアーノさんの指導で、ようやく本格的な投球技術に触れることができました。でも、来日するなんて想像できなかった。他の選手のレベルが高かったんです。大リーグのアカデミーにまた行くのかな…と思いながら練習していました。カープは、誰よりも一生懸命な姿を見てくれたのだと思います。

 ドミニカで練習していたときは、カープアカデミー出身のロサリオが広島で活躍していることが刺激になりました。だから、今度は僕がアカデミー生の目標にならないといけません。今の活躍を一番喜んでいるのは、女手一つで育ててくれた、お母さん。ちなみに、僕が生意気だったせいで仲良くなれなかったアカデミーの食堂のおばさんまでもが応援してくれているそうで…。みんなが喜んでくれていることがうれしいです。

 リーグ戦が再開すれば、優勝に貢献できるように頑張るだけです。チームのために投げ続けたいと思います。(広島東洋カープ投手)