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【マイナビオールスターゲーム2019:今日のMVP】原口文仁、大腸がん乗り越えて劇的本塁打!夢舞台で完全復活をアピール!<7月12日>

オールスター第1戦  9回、代打で2ランを放ち、ナインに迎えられる全セ・原口=東京ドーム【写真提供:共同通信社】


■原口文仁(阪神)
全セ●3-6○全パ(東京ドーム)
打撃成績/左本②

 阪神の原口文仁が夢の球宴で代打本塁打を放った。チームは3対6で敗れたが、今年1月に大腸がんの手術を行った不屈の男の一発に、東京ドームは割れんばかりの大歓声に包まれた。

 森友哉、山川穂高、浅村栄斗とパの誇る長距離砲のアーチ共演で、今年も劣勢に立たされていたセ・リーグだが、9回に勝敗を超えた大きな一発が飛び出した。9回2死1塁から代打で登場した原口は、全パ5番手のオリックス・山本由伸から左中間スタンドへ2ラン本塁打を放った。

 手術からリハビリを経て、5月にウエスタンリーグで実戦復帰し、一軍復帰後も交流戦ではスタメン出場して打点を記録するなど活躍した。今季は19試合の出場で打率.206と、通常ならオールスターに出場できる成績ではないが、ファン投票で最後の一人を選ぶ「プラスワン」で出場を決めた。

 選出の際には「半年前を考えると、誰も想像できなかったこと。全力で、思い切って野球をする姿を見てもらいたい」と話した原口だが、本塁打に関しては「狙っても打てない。偶然を期待したい」と弱気だった。初の大舞台では、初球からスイングしてファールになったが、3球目の148キロのストレートをジャストミート。プロ野球ファン全てを熱狂させる球史に残る一発を放ち、敢闘賞に選ばれた。

 第2戦の舞台は甲子園。晴れ舞台に導いてくれた地元ファンの前で、恩返しとなる一打が期待される。