- 大学野球
2017.04.20 15:39
大ケガ乗り越えたムードメーカー西丸泰史の初本塁打などで国学院大が快勝。連覇目指す日大から勝ち点奪取【東都大学野球】
日本大vs国学院大3回戦
日本大 000000000=0
国学院大 02110110X=6
【日】●山本(龍)、春日井、田村(孝)、松原—東海林(寛)、西田(賢)
【国】◯山岡—横井
本塁打:国学院大・西丸《2回2ラン》
★手術、リハビリを乗り越え「今は野球が楽しい」
「チームイチのムードメーカー」と他部員から評される西丸泰史内野手(※指名打者で出場/3年・尽誠学園)が大ケガを乗り越え、2安打1本塁打3打点の大活躍を見せた。
2回裏、国学院大は先頭の5番・伊藤雅人内野手(2年・関東一)がセンター前安打で出塁すると、続く西丸が逆方向のレフトへ高々と打球を上げると、風にも乗ってレフトスタンドに飛び込む先制本塁打となった。
また、3回にも鹿屋陸外野手(4年・星稜)のレフト前安打と盗塁、伊藤の進塁打で1死三塁のチャンスを作ると、西丸が今度はレフト前にタイムリーを放ち、国学院大が序盤で主導権を握った。
西丸は高校2年の時に本塁のクロスプレーで捕手と接触し腰を負傷。痛みを抱えながらもプレーを続けていたが、大学に入ると動けなくなってしまった。そのため、大学1年の8月に手術。9月の退院直後は歩くのも困難な状態ではあったが、地道なリハビリを重ねてきた。
それだけに「今は野球が楽しいです。リハビリを手伝ってくださったり、“大丈夫やから”と声をかけ続けてくれた人たちのおかげです」と現在の充実を語るとともに、感謝の気持ちを示した。
★山岡が初完投初完封
打線の援護に先発の左腕・山岡就也投手(3年・広島新庄)は落ち着いた投球で日本大打線から凡打の山を築いた。一昨日の1回戦では完投ペースながらも8回に同点本塁打を浴びた反省を生かし、この日は最後までコースを丁寧に突く投球で9回を投げ切り、大学入学後のリーグ戦で初となる完投勝利を完封で飾った。
◎山岡就也投手(3年・広島新庄)
「簡単に追い込んだ時こそ、厳しくコースを突いていこうと投げました。持ち味はコースを突いて打たせて取ること。今後もしっかりとアウトを1つずつ重ねていきたいです」
◎国学院大・鳥山泰孝監督
「山岡が良い流れを作ってくれました。西丸は“(野球ができるまで)3年かかる”と言われていましたが、リハビリに耐え2年で戻ってきました。野球少年のような子で、ムードメーカーとしての期待もしている選手です」
文・写真:高木遊