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プロ野球

鳥谷「アウトだった」悲劇…金本超えのちプロ初サヨナラ失策

 ◇セ・リーグ 阪神3―4中日(2017年4月19日 ナゴヤドーム)

<中・神>サヨナラ勝ちに歓喜する中日ナインを背に、ベンチに引き揚げる鳥谷

 笑顔なき金本超えだ。阪神は19日の中日戦(ナゴヤドーム)で3―3の9回に鳥谷敬内野手(35)の失策で今季2度目のサヨナラ負け。連勝は2で止まり、巨人と入れ替わって3位に転落した。鳥谷は1767試合連続出場となり、並んでいた金本監督を抜いて歴代単独2位となったが、喜べない記念日となった。

 こんな結末は誰も予想できない。3―3の9回裏の守り。2死二、三塁で、高橋が京田を三ゴロに打ち取り延長戦か…と思われた矢先、やや三遊間寄りのワンバウンドの打球を鳥谷がファンブル。体の前に落としたボールを急いで拾って最短のサイドスローで一塁に送球したが、間に合わなかった。

 「しっかり取って、投げていればアウトだったのでね」。俊足の左打ちの打者走者。焦っても仕方ない状況だったが、いっさいの言い訳はしなかった。プロ14年間で、通算1846試合目の出場で、初めてのサヨナラ失策だった。

 野球は怖い…。2回に投手内野安打を放ち、5回にも中前打。6回と8回はそれぞれ四球を選んでいた。その8回には二盗も決めている。2打数2安打、2四球。並んでいた金本監督を抜いて、歴代単独2位の1767試合連続出場となったこの一戦は4打席すべてに出塁していた。試合に勝っていれば文字どおり最高のメモリアル、そしてみずから『花を添えた』というフレーズがぴったりの一日だったはずだ。

 「一日でも長くゲームに出たい気持ちがあるのでね。良いときも悪いときも支えてくれた方たちに感謝したい」

 自身の失策で負けたことには申し訳ない…という表情をしながら、プロ入りから、いや、プロ入り前からお世話になってきた知人、友人、恩師、チームメートにお礼の言葉を並べた。悔しくないはずはない。申し訳ないとも思う。敗戦の「借り」は言葉で説明するのではなく、きょう以降の試合の中で、プレーで、結果で示すのが「鳥谷流」だ。

 二転三転したゲームは、守備が崩れての今季2度目のサヨナラ負け。最後のシーンについて聞かれた金本監督は、鳥谷については触れなかった。「高橋は抑えているけどね。まあ、ミスも結果でね」とだけ…。

 連勝は2で止まった。2年目金本阪神で最多となる貯金5も寸前で届かなかった。巨人と入れ替わって3位に転落した。それでも決して最悪の日ではないと思っている。試合に出続けることのタフさを知っている指揮官は、鳥谷の反発力に期待している。(畑野 理之)