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【大阪】西野田工科 1年生のみ28人で臨んだ夏は大敗も山本監督「どういう経験を積んでくれるかが大事」

 ◇第101回全国高校野球選手権大阪大会1回戦 西野田工科2―24大阪(5回コールド)(2019年7月7日 万博)

<大阪大会 大阪・西野田工科>5回コールドで敗れベンチ前に並ぶ全員1年生で戦った西野田工科ナイン (撮影・奥 調)

 新たな挑戦が始まった。1年生部員のみ28人で臨んだ大会。大敗を喫しはしたが、西野田工科・山本聡士監督(55)は「どういう経験を積んでくれるかが今大会の一番、大事なところだった。勝ち負けする力は、まだないので」と納得の表情だった。

 創部1915年と長い歴史を持つが、昨今は部員数の減少に悩まされてきた。昨年の新チーム結成時で部員は2人。昨秋、今春の府大会は合同チームで参加した。18年4月就任の山本監督は部の存続と繁栄を目指し、就任直後から大阪市内を中心に勧誘活動を実行。102校の中学校、50チーム程度のボーイズ、シニアリーグに足繁く通い、指導者に熱意を伝えた。「休日は正月くらいでしたか」と不休で動き続け、部員の大量獲得に成功した。

 高校野球の監督生活は30年超。羽曳野時代の08年南大阪大会で準決勝に進出し、港時代には03年に西武からドラフト4位指名を受けた左腕・松川誉弘を育て上げた。実績、経験豊富な指揮官のもとで主将を務める佐藤渉虹(じょあん)内野手(1年)は「監督と野球がしたかった。厳しいですが、いつも僕たちのために動いてくれる」と言う。身長1メートル54と小柄だが、秘めた闘志は誰にも負けない。「小さいとなめられる。だから人一倍、声を出しています」と屈託ない笑顔を見せた。

 大阪の公立校で夏の甲子園大会に出場したのは90年の渋谷が最後。「最後にもう1回“無理”と言われた学校で挑戦したい」。熱血指揮官が28人の1年生とともに新たなスタートを切った。