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プロ野球

WBC組が”カギ”。セ・リーグ開幕カード展望

 いよいよ開幕だ。週末の雨模様も気になる中ではあるが、31日から長く険しいシーズンが幕を開ける。広島が連覇を成し遂げるのか、大型補強の巨人が意地を見せるのか。はたまた他の4球団が一挙主役に躍り出るのか。今年もどんなドラマが繰り広げられるのかに注目だ。
ここでは、開幕カードの見どころをまとめてみたい。

 広島・マツダスタジアムで行われるのが、昨年のチャンピオン・広島と、逆襲に燃える阪神との対決だ。
 オープン戦絶不調に終わった広島は不安を抱えた状態でのスタート。本拠地に集まる大観衆の声援が後押しにはなるだろうが、WBCに出場した田中広輔、菊池涼介、鈴木誠也らの疲労蓄積も気になるところ。開幕オーダーが確定し切らなかった部分も不安材料だ。
 一方の阪神は新加入の糸井嘉男の状態が心配されたが、オープン戦後半では問題ない動きを見せており、フルメンバーでの開幕となりそう。懸念は鳥谷、原口ら“コンバート組”の守備。いきなり自滅するような展開を作ってしまうと、雲行きが怪しくなる。
 開幕戦はジョンソン、メッセンジャーと、助っ人同士の先発だ。投手戦が必至となるだろう。

 東京ドームで行われるのが、昨季の2位・巨人と、森新体制の中日の対決だ。
 前年最下位の中日だが、昨季、巨人戦は唯一勝ち越した相性の良いカードで、オープン戦も1勝1敗で星を分けている。一方、大型補強した巨人はチーム作りが遅れており、オープン戦最下位という不安も抱えながらの開幕となる。
 開幕戦の先発は巨人がマイコラスで、中日が大野雄大だ。こちらも投手戦が繰り広げられることだろう。注目はWBCで評価を上げた“日本の正捕手”小林誠司と、ピンチ登板を奇跡のゲッツーで切り抜けた岡田俊哉。小林は攻守において、岡田は中日が勝利に近づく場面での登板となることだろう。両者のプレーぶりに期待したい。

 最後に、神宮球場で行われるのが東京ヤクルトと横浜DeNAの対決だ。
 開幕戦の先発はヤクルトがベテラン・石川雅規、DeNAが石田健大。両左腕による投げ合いとなる。
 昨季チーム初めてクライマックスシリーズに進出した横浜DeNAは、キャンプ、オープン戦を通じて評価が高く、順位予想でも上位に据える解説者が多い。筒香嘉智が中心にどっしりと座る打線はたしかに驚異的だ。だがしかし、ヤクルトも破壊力では負けていない。少し早めの“花火大会”が起こるような展開となると、どちらに星が転がるかはわからないだろう。

 3球場ともに、見どころが多く、見逃せない三連戦となりそうだ。とにもかくにもまずは天気が持ってくれることを祈りたい。