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　オープン戦では昨季優勝の広島と2位・巨人が、11位、12位という、まさかの結果に終わった。現時点で実力が読みにくいチームが多く、今年のセ・リーグは例年以上に予測不明の混戦となりそうだ。
　昨季は2位・巨人に17.5ゲーム差をつけての独走優勝を成し遂げた広島だが、現段階では連覇を予想する識者はそこまで多くない。その要因として、背番号15“レジェンド”黒田博樹の引退をあげる人も少なくないだろう。彼がチームの精神的支柱であったのは言うまでもなく、先発投手としても確実に計算できる頼れる戦力のひとりだった。チームが連覇を達成するためには、まずは彼の穴を埋める存在の誕生が求められる。
　大瀬良大地、福井優也ら、ポテンシャルを秘める投手が多く存在する中で、注目しておきたいのが背番号17・岡田明丈（あきたけ）だ。
　岡田は、2015年ドラフトで大阪商業大からドラフト1位で指名された2年目右腕。昨季も先発として期待され、一軍で投げた全18試合のうち15試合で先発登板。4勝3敗と、多くの勝ち星は積み上げられなかったものの、CS、さらには日本シリーズでも先発のマウンドを任された。
　今季のオープン戦では5試合を投げ、2勝1敗。3月25日のオープン戦最終登板では、強力ソフトバンク打線を相手に6回4安打無失点と好投し、防御率1.57は全体で3位という素晴らしい仕上がりを見せている。
　最速154キロの球威ある直球で押すこともできれば、キレのあるスライダー、チェンジアップなどの多彩な変化球で空振りも奪える23歳。黒田博樹の穴は彼が埋める！ そう期待させるだけのポテンシャルを秘める右腕の姿から、目が離せない。