宇部鴻城―大阪桐蔭　１回裏大阪桐蔭無死満塁、根尾が右前に２点打を放つ。投手早稲田、捕手正木＝甲子園
【写真提供:共同通信社】

第89回センバツ6日目第1試合・1回戦　
「宇部鴻城（山口）vs大阪桐蔭（大阪）」

3月25日（土）第89回選抜高等学校野球大会・6日目。1回戦の最終試合となる第1試合では昨秋の中国大会優勝。2年ぶり3度目の出場でセンバツ初勝利を目指す宇部鴻城（山口）と、これまで春夏通算5度の全国制覇。昨秋は近畿大会でベスト4に入り3年連続9度目の出場を果たした大阪桐蔭（大阪）が対戦した。

初回から猛攻を見せたのは後攻の大阪桐蔭。1番・藤原 恭大（2年）の左中間二塁打を皮切りに、四球と犠打野選でいきなり無死満塁とすると、4番・山本 ダンテ武蔵（3年）はフルカウントから四球を選んで押し出し。続く根尾昂（2年）は一・二塁間をライナーで抜く2点適時打を放って3点目。宇部鴻城の先発左腕・早稲田 玲生（3年）を攻略した。

大阪桐蔭はなおも攻撃の手を緩めず、早稲田からバトンを受けた左腕・荒武 悠大（3年）からも無死満塁から7番・福井 章吾（3年）の内野ゴロと8番・坂之下 晴人（3年）のライト前タイムリーで計5点を先制した。

　大阪桐蔭は2回裏にも6番・山田 健太（2年）が二死一・二塁からセンター前へタイムリー。4回裏には、再び山田がレフトスタンドへ大会第13号の2ランを叩き込み8-0とすると、先発・徳山 壮磨（3年）も最速141キロのストレートとスライダーを武器に4回まで宇部鴻城打線をわずか1安打に抑える。

　対する宇部鴻城は5回表、先頭の5番・荒武のレフト前ヒットから、一死満塁とチャンスメイク。しかし、この場面では徳山の力投と、堅い守備に得点を阻まれた。

その後も大阪桐蔭は、宇部鴻城のミスに乗じて5回裏に2点。8回裏にも1点を挙げ、ヒット9本で11得点。守っては、7回でマウンドを降りた徳山の後を香川 麗爾（3年）、柿木 蓮（2年）が1イニングつないで2安打完封。大阪桐蔭が11-0で宇部鴻城に大勝。福井も3投手を巧みなリードで引っ張り、捕手のレギュラーだった岩本 久重（3年）が骨折のために戦列を外れた影響を全く感じさせなかった。
なお、勝った大阪桐蔭の2回戦は、3月27日（月）の大会第8日・第3試合。不来方（岩手）を12-3で破った静岡（静岡）と対戦する。