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少数精鋭でドラフト指名順に影響も? 高まる高校生捕手への注目度


今年のドラフト会議が20日に都内で開催される。ドラフト1位戦線を引っ張るのは創価大・田中正義や桜美林大の佐々木千隼、明治大の柳裕也といった大学即戦力投手たち。

■注目は即戦力&投手だけじゃない―、スカウトから高評価受ける4人の高校生捕手

 今年のドラフト会議が20日に都内で開催される。ドラフト1位戦線を引っ張るのは創価大・田中正義や桜美林大の佐々木千隼、明治大の柳裕也といった大学即戦力投手たち。そこに履正社の寺島成輝、作新学院の今井達也といった高校生投手も加わってきそうだ。この2人だけでなく、今年の高校生投手には横浜の藤平尚真、広島新庄の堀瑞輝、花咲徳栄の高橋昂也と好素材が揃っており、各球団の動向が注目される。

 ドラフト1位、それも投手たちに注目が集まるが、今回のドラフトで各球団のポイントの一つとなるのが高校生捕手の存在だ。

 最近では打てる捕手が減少傾向にあり、どの球団もこのタイプの選手がほしい。ファームから経験を積ませるが、高校生のうちからプロの配球、リードを学ばせることができれば大きな戦力となるため、強化策においても大きな比重を占める。今年はパ・リーグを制した日本ハムの高卒2年目捕手・清水優心が1軍で5試合に出場するなど、日本ハムは着々と次世代への準備が進んでいる。

 今年は10人の高校生捕手が志望届を提出。中でもスカウトたちから高く評価されているのが4人の捕手だ。どの球団もできれば下位で取りたいが、少数精鋭のため動向次第で順位が繰り上がる可能性もある。

 高校球界ナンバー1捕手は秀岳館の九鬼隆平捕手。春夏甲子園ベスト4の立役者となった。先に行われた「BFA U18アジア選手権」の日本代表にも選ばれ、4番・捕手を務めた。セミファイナルの中国戦では本塁打をマーク。明るいキャラクターでコミニュケーション能力も高く、リーダー性も発揮できる捕手。打者の裏をかくリード面の評価も高く、将来のチームの軸として期待ができる。

■強打の左打者に走攻守揃う捕手も

 右打者の九鬼に対して、強打の左打者として評価が高いのは日大三で主軸を務めた坂倉将吾捕手。甲子園出場経験はないが、1年生の時から名門で公式戦に出場。打力を買われて、1、2年時は外野手として出場した。打撃の特徴は広角に打ち分けられる柔らかさ。もちろんパワーも兼ね備えている。昨年の秋に腰椎分離症を患ったが、夏前に回復。今年の夏は4強止まりだったが、全国トップクラスの捕手としてスカウトの目に留まった。

 坂倉と同じく東京の高校、甲子園経験のない帝京の郡拓也捕手も注目の1人。武器は遠投120メートルの強肩。2年春から強豪の正捕手を務めている右打者だ。また、リード面でも前田監督からの信頼が厚い捕手だった。試合の投手交代も郡の要求に名将が応えることもあったほど。投手の分析、リード面、打撃の評価はもちろん高いが、盗塁も武器とする俊足の持つ主という一面もある。まさに走攻守の揃った捕手だ。

 夏の甲子園にも出場した明徳義塾の古賀優大も素材は抜群だ。今夏は優勝した作新学振に敗れたが4番に座り3安打をマーク。4試合で16打数10安打、打率.625と打ちまくった。肩がとにかく強く、二塁への送球は高校球界トップクラスのスピード。2秒を切ればプロでも早いレベルだが、1秒8台を記録したこともあったという。今年の甲子園では九鬼、いなべ総合(三重)の渡辺(大学進学予定)とともにスカウトから高い評価を受けていた。

 他にもスカウトがチェックしている捕手はいるが、この4人が高校生の中での上位候補になってくるだろう。20日のドラフトでは即戦力、1位候補も注目だが、将来の主軸になれる可能性がある高校生捕手の動向も楽しみなポイントだ。

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