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高校野球

延長戦までもつれた強豪対決は早稲田実に軍配!

3月24日(金)「第89回選抜高等学校野球大会」5日目・1回戦。第2試合には、4年ぶり21回目の出場。高校通算79本塁打を放っている注目のスラッガー・清宮 幸太郎(3年)を擁し、昨秋は東京都大会優勝・明治神宮大会準優勝を果たしている早稲田実(東京)が登場。昨秋の四国大会優勝・明治神宮大会でも1勝をあげている明徳義塾(高知)と対戦した。

1回表・早稲田実業は一塁にランナーを置いて3番・清宮がセンター右へ強烈なヒット。一死一・三塁とチャンスを広げるが、4番・野村大樹(2年)は高めのボール球に手を出しセカンドゴロ。これをダブルプレーとピンチを切り抜けた明徳義塾はその裏、早稲田実業先発・池田 徹へ一気呵成に襲い掛かる。

3番・西浦 颯大(3年)の右前打や2四球で二死満塁とすると、6番・今井 涼介(3年)がレフト前へ2点適時打。さらに7番・近本 政生もライト線へポトリと落とすヒットを放ち3点を先制した。

2回表には早稲田実業も6番・雪山 幹太(2年)の四球と7番・橘内 俊治(3年)の左前打などでチャンスメイク。二死一・三塁から、9番・野田 優人(2年)が明徳義塾の先発左腕・北本 佑斗(3年)外角低めのチェンジアップをライト前へ運ぶ技ありタイムリーで1点を返す。

また、2回裏途中に池田からマウンドを継いだ2番手・服部 雅生(3年)もリズムよく明徳義塾打線を打ち取った早稲田実業は、7回表二死一塁から9番・野田のタイムリースリーベースで1点差に迫った。

対する明徳義塾は8回裏に4番・谷合 悠斗(2年)の大会第12号ソロホームランで再び2点リード。しかし9回表、追い込まれた早稲田実は大進撃を開始する。先頭の7番・橘内が左中間へ二塁打。代打の成田璃央(3年)も一・二塁間を破った無死一・三塁から野田のサードゴロの間にまず1点。さらに二死一塁から投手ゴロが失策を誘うと場内は騒然とした雰囲気に。

ここで3番・清宮、4番・野村 大樹(2年)が連続四球を選び、押し出しで4-4の同点。その裏、二死一・二塁の大ピンチも早稲田実業3番手の左腕・石井 豪(2年)がしのき、強豪同士の熱戦は延長戦にもつれ込んだ。

すると10回表の早稲田実は、ツーベースの橘内を三塁へ進めると、9番・野田がこの日、4打点目となるタイムリーをセンター前に放って遂に勝ち越し。最後は石井がスコアリングポジションに走者を許しながらも無失点で切り抜け5-4。早稲田実業が崖っぷちからの大逆転で明徳義塾を破った。

なお、勝った早稲田実業の2回戦は、3月27日(月)の大会第8日、第2試合で神戸国際大付(兵庫)に2-1でサヨナラ勝ちした東海大福岡(福岡)と対戦する。

「選抜第5日」 早実―明徳義塾  早実―明徳義塾 10回表、野田の中前打で勝ち越し、大喜びの清宮(左)ら早実ナイン【写真提供:共同通信社】