BASEBALL GATE

侍ジャパン

本日開幕!第89回センバツ出場校展望(九州編)

写真提供:共同通信社

3月19日に開幕する第89回選抜高等学校野球大会。今年も北は北海道から南は熊本県まで、全国から32校が甲子園に集結した。「BASEBALL GATE」では地域ごとにその出場チームの戦力と注目選手を紹介していく。最終回の第7回では九州地区は、合計4校。
■九州
・福岡大大濠(福岡)26年ぶり4回目
・東海大福岡(福岡)32年ぶり2回目
・秀岳館(熊本)2年連続3回目
・熊本工(熊本)10年ぶり21回目

 昨秋の九州大会を制した福岡大大濠(福岡)の注目は九州大会で3試合連続完封を達成し、登板13試合すべて完投したタフネスエース・三浦 銀二(3年)だ。旧チームから1学年上の濱地 真澄(阪神タイガース)に次ぐ好投手として知る人ぞ知る存在だった三浦は、最速144キロのストレート、多彩な変化球を投げ分ける。
 
 九州大会前に行われた明徳義塾(高知)との練習試合においてセットポジションからワインドアップに変更したことで制球力も格段にアップし、明治神宮大会での再戦では4安打完封と圧巻の内容を示した。

 また、昨年までに高校通算42本塁打を放ち、スローイング1.8秒台の強肩も見せる古賀 悠斗(3年)も秋から捕手に転向後、飛躍的成長を続ける。古賀と共に高校通算40本塁打を超える大型スラッガー・東 怜央(3年・一塁手)など、打力のある選手が多くそろい、総合力の高さは全国トップクラスと言って過言ではない。

 昨秋九州大会準優勝の東海大福岡(福岡)は東海大五時代の1985年以来となるセンバツ。エースの安田 大将(3年)は変則右サイドから横の角度を活かしたストレートと鋭い曲がりを見せるスライダーのコンビネーションが武器。公式戦12試合で105回を投げて与四死球16と制球力も高い。
 
 打線では1番を打つ有安 晟真(3年・中堅手)や5番の星野 光紀(2年・三留手)がハイアベレージを残す。九州大会では明豊(大分)、れいめい(鹿児島)、熊本工(熊本)とすべて1点差で勝ち上がった粘りをベースに、東海大福岡は神戸国際大付との初戦に挑む。

 昨年は春夏共に甲子園ベスト4を経験している秀岳館(熊本)は、今大会も旧チームからの主力を中心に戦力は充実している。投げては昨秋九州大会・長崎東(長崎)戦で17奪三振の快投を見せた田浦 文丸、鵬翔(熊本)戦で14奪三振の好投を見せた川端 健斗の左腕二枚看板。

 打っては2番の田浦や、強打の4番・廣部 就平(3年主将・三塁手)、3番の木本 凌雅(3年・一塁手)などが初甲子園の選手たちをけん引する。さらに秀岳館は厳しい冬のトレーニングを送ることに定評があり、春になると選手が軒並みパワーアップするのが特徴。今大会でベスト4の壁を超えられるかにも注目したい。

 全国を代表する名門の熊本工は2013年夏以来の甲子園出場となる。今大会の注目は全国屈指の力を持つ最速149キロ右腕・山口 翔(3年)。昨秋は公式戦8試合登板で64回を投げ、防御率1.69。この冬は制球力向上をテーマにフォームを見直し、丸太走、ランメニュー、ウエイトトレーニングなどの体力強化に取り組んでいる。

 打線は9試合で21盗塁を記録した機動力を駆使する。中でも俊足巧打の遊撃手・綾 晃平(遊撃手・2年)、守備範囲が広い嵯峨根 琉斗(中堅手・2年)が組む1・2番が、ライトからの強肩も備える4番・八木田 武洋(2年・右翼手)と共にキーマンとなる。