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3月19日に開幕する第89回選抜高等学校野球大会。今年も北は北海道から南は熊本県まで、全国から32校が甲子園に集結した。「BASEBALL GATE」では地域ごとに出場チームの戦力と注目選手を紹介していく。北信越地区は2校。

■北信越地区
・福井工大福井（福井）2年連続5回目
・高岡商（富山）7年ぶり5回目

　昨秋の北信越大会を制したのは福井工大福井だった。福井大会準決勝で福井商に8対10で敗れたものの、3位決定戦で羽水に大勝すると北信越大会の短期間でチームを立て直してきた。

　北信越大会では、1番ながら公式戦3本塁打を放っている強打の二塁手・北川 智也(3年）、サイクル安打を放った山岸 旭（3年・左翼手）など打力自慢の選手が活躍。その後の神宮大会でも優勝した履正社（大阪）相手に3対4の接戦を演じるなど、センバツ上位進出への自信も得た実りの秋となった。1試合平均安打11.96、1試合平均得点8.78と高い得点力を晴れ舞台で発揮できるか注目される。

　投手陣では技巧派左腕・摺石 達哉が台頭。昨秋は6試合を投げて防御率3.40の成績を残し、春先の徳島合宿中も状態を上げている。だが1試合平均失点は4.00点とやや多く、いかに失点を減らせるかが、センバツ3勝目のカギとなりそうだ。

　昨秋北信越大会準優勝の高岡商は富山県大会5試合中3試合がコールド勝ち、決勝の富山東戦でも18対2の圧勝で、北信越大会出場を決めた打力が持ち味だ。ただ、北信越大会では一転、序盤は投手が好調で飯山（長野）、福井商（福井）を2試合連続完封。準決勝の日本文理戦では乱打戦になったが、打線が最大5点差を逆転している。
　
　そんな高岡商投手陣の中心は、主将も務める左腕・土合 伸之輔（3年）。秋の北信越大会2回戦では福井商を7安打完封し、通算でも防御率2.09の成績を残している。そして189センチの長身右腕・伏見 拓真（3年）も昨秋5試合に登板。北信越大会・飯山戦では5安打8奪三振完封した。この2人に加え、140キロ台の速球を投げ込む2年生左腕・山田 龍聖はセンバツの秘密兵器になりうる逸材。昨秋は公式戦登板3試合、わずか4イニングながら9奪三振、防御率0.00と大器の片鱗を感じさせる投球を見せた。

　打線の中心は昨秋公式戦12打点を記録した2番・久保 優斗（3年・三塁手）、同じく11打点の3番・島村 功記（3年・一塁手）、4番を打ち、投手陣もまとめた捕手の筏 秀生（2年）。センバツでの勝利は1968年以来遠ざかっている高岡商、まずは盛岡大付（岩手）相手の1勝を目指す。