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2017.03.19 11:14
本日開幕!第89回センバツ出場校展望(東海編)
写真提供:共同通信社
3月19日に開幕する第89回選抜高等学校野球大会。今年も北は北海道から南は熊本県まで、全国から32校が甲子園に集結した。「BASEBALL GATE」では地域ごとに出場チームの戦力と注目選手を紹介していく。東海地区は、3校。
▽東海地区
・静岡(静岡)2年ぶり16回目
・至学館(愛知)初出場
・多治見(岐阜)初出場 ※21世紀枠
昨秋東海大会で2年ぶり3度目の頂点に輝いた静岡(静岡)。静岡県大会地区予選を無敗で勝ち上がると、県大会でも準決勝まで投打に安定した戦いぶりで勝ち上がるも、準決勝で聖隷クリストファーに0対1で敗戦。しかし3位決定戦で東海大翔洋を6対1で破り、東海大会出場を決めた。
そして東海大会では1回戦で桜丘(愛知)を4対1で破ると、準々決勝では海星、準決勝では三重といた三重県勢をいずれもコールド勝ちで破り、勢いそのままに、決勝戦では至学館(愛知)を5対1で破っている。
その原動力となったのは、最速144キロ左腕・池谷 蒼大(3年)。昨秋は14試合・99回3分の1を投げて、防御率1.63、四死球率1.90と安定した制球力で勝利に貢献した。また、池谷との二枚看板として期待されるのが竹内 奎人(3年)。伊東リトルシニア時代、侍ジャパンU-15代表に選ばれ、第2回 IBAF 15U 野球ワールドカップに出場した経歴を持つが、静岡入学後は疲労性の腰痛でベンチ入りができない期間が続いた。ただ、昨秋の復帰後は、16回3分2を投げて17奪三振と投球回以上の三振を奪うなど実力の一端を発揮。センバツでは池谷とともに甲子園のマウンドで躍動する姿が見られそうだ。
打線では、昨秋東海大会では打率5割を記録するなど、12打点を記録した4番の成瀬 和人(2年・左翼手)、1番打者ながらチームトップの16打点を記録した大石 哲平(3年・三塁手)など勝負強い打者が揃っている。2年前のセンバツではベスト8だった静岡。その成績を超えることができるか注目だ。
初の東海大会準優勝の至学館は昨秋「神ってる」試合を重ねた。愛知県大会初戦では愛工大名電に延長10回5対4サヨナラ勝ち。中部大春日丘戦も延長11回サヨナラ勝ち。準々決勝の東邦戦も9回表裏の点の取り合いの末、逆転サヨナラ勝ち。3位決定戦の享栄戦もサヨナラ勝ち。
極めつけは東海大会準決勝の中京大中京(愛知)戦。9回裏二死2ストライクから3点取って4対3、逆転サヨナラ勝ち。13試合中5試合がサヨナラ勝ちという勝負強さは、2011年夏以来2度目、初のセンバツでも甲子園初勝利以上の何かを起こす予感が漂う。
チームの中心は15試合で防御率1.17の技巧派右腕・新美 涼介(3年)と、16試合に登板し、防御率2.37と左サイド・川口 龍一(3年)。強打の捕手・井口 敦大(3年)や2番打者ながらチームトップの4本塁打を打った藤原 連太郎(3年・中堅手)にも注目したい。
多治見は岐阜県初の21世紀枠での選出。地区予選から県大会決勝まで全勝で、初の県大会優勝。東海大会準々決勝では準優勝した至学館を相手に接戦を演じた。エースの河地 京太(3年)は8試合を投げて、防御率1.08。他にも防御率1.69・181センチの奥村 康平(3年)、防御率1.80・179センチの中里 宇杏(3年)といった右腕たちも控えている。
打線は、3番を打つ加藤 将輝(3年・中堅手)に注目。昨秋は打率.459、7打点、5盗塁と4番主将の佐藤 昂気(3年・一塁手)、珍しい捕手・1番の山田 智也(3年)と共にチームに勢いを付ける存在だ。