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エースとして主将として…仲間が繋いでくれたマウンドで森下暢仁が4安打完投勝利【4/22 春季東京六大学野球 3回戦 明治大学 vs 立教大学】

 東京六大学野球春季リーグ第2週の3回戦が行われた。1回戦で立大・田中誠也(4年・大阪桐蔭)に投げ負けた明大のドラフト上位候補右腕・森下暢仁(4年・大分商)が、雪辱を果たす4安打完投勝利を挙げて4対1で勝利。チームの開幕カードで見事に勝ち点を挙げた。一方、立大は開幕週に続いて勝ち点を落とす結果になった。


これでリーグ戦通算10勝目となった森下。4安打1失点2四球10奪三振と安定した投球を見せた


 エースそして主将という、まさに明大の大黒柱として開幕を迎えた森下だったが、チーム開幕戦となった前々日の1回戦は6回10安打4失点と力を発揮できず。8安打を浴びながらも完封した立大・田中と大きく明暗が分かれる結果となった。

 これを受け森下は「なんとか3回戦でもう1度自分を投げさせてくれ」とミーティングで2回戦の勝利をチームメイトに懇願。そして2回戦は竹田祐(2年・履正社)ら後輩の好投で見事に勝利し、「やらなきゃいけない」と改めて決意強く臨んだマウンドだった。

 すると初回こそ安打と四球で走者を出したものの、そのピンチを冷静に抑えると、2回からは勢いに乗り、以降7回まで無安打に抑えた。
善波達也監督や西嶋一記コーチと1回戦の映像を観て、左手(グラブ)の使い方や体の傾きを1回戦から修正。また、カーブやチェンジアップといった緩急を上手く使えていなかったこともあり、この日からバッテリーを再び組んだ西野真也(4年・浦和学院)とともに、その頻度を多くした。さらにストレートの精度もこの日は高く、立大打線に付け入る隙をほとんど与えなかった。

 また打っても、7回に喜多真吾(4年・広陵)に続き田中からダメ押しのタイムリー二塁打を放ち、ベース上で投球時には見せないガッツポーズと笑顔を弾けさせた。

 善波監督は「相手を見下すような気持ちで投げろと試合前に伝えました。今日は自信になる投球だったと思います」と称え、森下は「これからはしっかり初戦(1回戦)で勝ち切りたいです」と、勝って兜の緒を締めていた。
今夏に行われる日米大学野球で侍ジャパン大学代表のエース格と目される森下が本領発揮となれば、明治神宮大会を制した2016年秋以来のリーグ戦制覇も視界に入ってきそうだ。

■明治大vs立教大3回戦
明大 000001030=4
立大 000000010=1
【明】○森下-西野
【立】●田中誠、中川、中崎-藤野


1年生の宮崎仁斗、山田健太、柴田颯を1、3、4番に抜擢した立大打線。宮崎と山田が1安打を放つが得点には結びつかなかった。写真は山田


文・写真=高木遊