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アスリート系大型外野手 地方国立大から全国区目指す 奥山皓太(静岡大4年)【Future Heroes vol.9】

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 186cm90kgと大柄ながら50mを5秒8で走り、遠投も120mを投げるなど高い身体能力を生かした走攻守で存在感を放っているのが静岡大の奥山皓太だ。大学入学後に投手から外野手に転向し、3年秋にようやくレギュラーを獲得した遅咲きだが、右肩上がりの急成長を遂げている。

奥山皓太(おくやま・こうた)・・・1997年9月3日生まれ。山梨県甲府市出身。甲府西中(軟式)→甲府西高→静岡大4年。186cm90kg。右投右打。


 野球好きだった父の影響で「自然と興味が湧いて」と野球を始め、小中学校時代は軟式野球をし、双方で関東大会出場を果たした。また当時から俊足で小学6年時には甲府市の陸上競技大会の短距離で優勝したこともある。

 文武両道を掲げる甲府西では1年秋から本格的に投手へ転向。最速140km/hを投げ最後の夏は8強入りした。そんな大型の速球派右腕には、東都大学2部や全国大会出場歴のある関甲新学生野球の大学から誘いもあった。もとから野球を続ける気でいただけに、ありがたい話ではあったが、高校選択と同じく「文武両道」を基準にし、2014年に全日本大学野球選手権に出場していた国立の静岡大を選んだ。しかし、そこでなかなか芽は出なかった。

 高校時代に右肘を痛めたこともあり大学から外野手に転向したが「野手の勝手が分からなかったこともありますし、両打ちに取り組んだ時期もあったりブレブレでした」と、きっかけを掴めずにくすぶっていた。

 転機が訪れたのは昨夏。コーチから昇格した高山慎弘監督が就任すると、オープン戦でたくさんの選手を起用。その中でスタメン起用された際、高山監督から「1試合1本ヒット打てばいいから」と声をかけられ、気持ちが楽になり目標もできた。それを続けていくとレギュラーに定着。右打ちに専念し、中軸を任されるようになり打率も.318を記録した。

 足も右打席で打球を放ってから一塁まで4.03秒を計測し、ドラフト候補になっていた右腕・山崎智也(現新潟アルビレックスBC)の視察に来ていたスカウトの目にも留まり「面白い選手」と印象付けられた。

 今季は「大事な場面で結果を残し、チームを鼓舞できるような選手になりたい」と開幕前に話していたように序盤から好調だ。静岡県学生野球春季リーグ8試合で打率.345、7打点4盗塁9得点。長打も3本放ち、四死球も7個選ぶなど7勝1敗で首位を追うチームの中心選手として大きな役割を果たしている。高山監督も「自分のタイミングでしっかり打てるようになりました」と成長に目を細めている。

 進路も、昨年の4年生が独立リーグに進んだ山崎に加え4選手が社会人野球に進んだことも刺激になっており、「高いレベルでできるのであればどこでもやりたいです」と貪欲だ。

 目標とする「全国1勝」に向けて邁進するチームで活躍を続けていけば道はより拓けていき、奥山皓太の名前も全国区となっていくだろう。

普段は焼肉屋で時給900円のアルバイトもしながら野球と勉学に励んでいる奥山。恵まれた体格と高い身体能力を持つだけに伸びしろは大きい



文・写真=高木遊

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