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プロ野球

大船渡163キロ腕・佐々木 練習試合で4回9K、相手お手上げ「真っすぐがうなる」

 ◇練習試合 大船渡―盛岡中央(2019年4月14日 岩手県)

<大船渡―盛岡中央>先発し4回無失点だった佐々木

 今秋ドラフト1位候補の大船渡(岩手)・佐々木朗希投手(3年)が14日、岩手県内で盛岡中央との練習試合に先発し、4回、66球を投げ、3安打無失点で毎回の9奪三振をマークし、チームを勝利に導いた。この日は球速の計測はなかったが、高校史上最速の163キロを誇る右腕に、対戦した盛岡中央ナインからは球速150キロに設定したマシンより速いとの驚きの声が上がった。

 日本を驚かせた163キロ計測から8日。7日まで行われた国際大会対策研修合宿後初の練習試合登板となった佐々木は、完投を意識しているかのように、明らかに力をセーブして投げた。それでも速い。球速の計測はなかったが、盛岡中央ナインからは驚きの声が上がった。

 2回にチーム初安打となる遊撃内野安打を放ち、2打席目は3球三振だった吉田恵(2年)は「マシンで練習してきたが、体感としては(佐々木の方が)速かった。2打席目は150キロ後半は出ていたと思う」。3回にスライダーを中前打した梅津は「真っすぐがうなって来る感じだった」と語った。

 盛岡中央は99年夏の甲子園に出場し、昨春も東北大会に出場。楽天・銀次の母校でもある強豪だ。くしくも、佐々木が大船渡で公式戦初先発となった昨春の岩手県大会1回戦で敗れた相手だった。当時は最速152キロで8回7安打で9三振も3失点。2―3で敗れ、佐々木は泣いて悔しがったという。だが、この日は違う。相手を見下ろすように直球、スライダー、チェンジアップを投じた。4回のうち3度先頭打者の出塁を許したが、ギアを上げ、持ち前の剛速球で三振の山を築いた。盛岡中央は前日に150キロに設定したマシンを約2メートル前に出して打撃練習をしたが、佐々木は軽々と上回った。

 今年4月に就任した奥玉真大監督は「気仙沼向洋のコーチをしていた時に(東北高の)ダルビッシュ君を見たし、社会人ではキューバ人投手とも対戦したが、やはり凄い。史上最も凄いというだけある」と話した。同監督は、PL学園時代の92年のセンバツに出場し、東北学院大を経て社会人・ヨークベニマルなどでプレー。12年から5年間務めた富士大助監督時代には、現西武の山川、外崎、多和田らを育てた。そんな豊富な経験を持つ指揮官をもうならせた。

 学校の方針でこの日、佐々木の取材対応はなかったが、降板後も常に仲間に声を掛け、チームをもり立てた。今月27日には春季岩手県大会地区予選が開幕する。春の公式戦を経て、夏の甲子園への戦いへ。確かな自信に圧倒的なスケール感を漂わせ、佐々木は球場を後にした。(松井 いつき)

 ◆佐々木 朗希(ささき・ろうき)2001年(平13)11月3日生まれ、岩手県陸前高田市出身の17歳。小3から野球を始める。東日本大震災の影響で大船渡市に移り住み、大船渡一中軟式野球部でプレー。大船渡では1年夏からベンチ入り。昨夏は岩手大会3回戦で敗れ、秋は岩手県大会準決勝で盛岡大付に敗れた。1メートル90、86キロ。右投げ右打ち。

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