BASEBALL GATE

侍ジャパン

10松井 裕樹(東北楽天)
日の丸を背負う選ばれし戦士たち

写真提供=Getty Images

 切れ味抜群のスライダー&チェンジアップで次々と三振を奪う黄金左腕。今季でプロ4年目、今チーム最年少の21歳として初のWBCに臨む。

 松井と言えば、桐光学園高時代の2年夏の奪三振ショーのインパクトが大きい。「神奈川のドクターK」として甲子園出場を果たすと、初戦の今治西戦で10者連続奪三振を含む1試合22奪三振をマークして大会記録を更新した。3年時は春、夏ともに甲子園出場を逃したが、18歳以下の日本代表としてAAA世界選手権(U18ワールドカップ)に出場すると、3試合に先発して防御率1.80、27奪三振。世界を相手に自らの実力を改めて示し、日本の準優勝に貢献した。

 2013年秋のドラフト会議で5球団競合の末に楽天に入団。プロ1年目に27試合登板(先発17試合)で4勝8敗、防御率3.80の成績を収めると、2年目には抑えに転向して63試合で3勝2敗33セーブ、防御率0.87で守護神に君臨。3年目の昨季はシーズン前半戦に調子を崩した時期があったが、終わってみれば58試合に登板して1勝4敗30セーブ、防御率3.32と2年連続で30セーブを達成した。

 侍ジャパントップチームには2015年3月の欧州代表戦で初選出。同年秋のプレミア12ではクローザーを務めたが、準決勝・韓国戦では9回無死満塁の場面で救援登板して押し出しの四球。流れを止めることができずに逆転負けの責任の一端を背負った。松井個人にとっては侍ジャパンとしてリベンジのマウンド。今度こそ堂々たる投球でライバルをねじ伏せて見せる。