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お前の体は真似できない―超高校級スラッガー、日大三・金成を支えた言葉

「日大三のデカプリオと」と称され、出場する第89回センバツ高校野球でも注目があつまる東京・日大三の金成麗生(れお)内野手(左投左打)。身長193センチは出場高校の選手の中でナンバーワン。端正な顔立ちのナイスガイで、チームの中でも人気者だ。

■大会NO1の193センチを誇る「デカプリオ」、今では「恵まれた体格」も…

「日大三のデカプリオと」と称され、出場する第89回センバツ高校野球でも注目があつまる東京・日大三の金成麗生(れお)内野手(左投左打)。身長193センチは出場高校の選手の中でナンバーワン。端正な顔立ちのナイスガイで、チームの中でも人気者だ。

 チーム内のニックネームは「レオ」。ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオから派生して、各メディアなどが大きな体から「デカプリオ」と呼ぶようになった。昨秋の東京大会では準決勝、決勝で本塁打を放つなど、パワーは全国屈指。名門の4番打者として日本一を目指していく。

 幼少時代から体は大きく、中学時代は成長痛に悩まされた。膝が痛くて、練習もままならなかったという。出身の神奈川・相模ボーイズ時代はピッチャーだったが、走り込みができない日もあった。

「運動することもつらかった。自分でなんでこんなに背が大きくなってしまったんだと思いました」。今では「恵まれた体格」と言われるもしれない。だが、当時の金成少年は自身の体格を憎んだ。

■信じてきたボーイズ時代の監督の言葉

 落ち込む金成はボーイズの江成立夫監督からずっと励まされていたという。「お前の体は他の人では真似できない。150キロを真似しろと言われて、投げる選手が出るかももしれない。けれど、193センチにはなれない。誇りに思って、野球をやれば絶対に実るから」。その言葉を信じて、痛みと苦しみを乗り越えていった。

 今は違う。「僕にとって誇りであり、武器です」と言い切る。そこに満足もしていない。「浮かれないようにはしてます。努力に勝る才能なし。努力している選手には絶対に勝てないので。努力もしっかりしないといけないなと思います。頑張ります」

 才能と努力でつかもうとしている4番の座。しっかりと地に足をつけて戦っていく。

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