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漂うホンモノの予感 ソフトB上林、打撃練習で衝撃場外弾も「まあまあ」


ホンモノの予感が漂ってきている。ソフトバンクの上林誠知外野手(21)が、周囲の度肝を抜く衝撃のアーチをかけた。その舞台となったのは宮崎キャンプ第2クール2日目のフリー打撃だ。この日は東浜巨や飯田優也といった1軍の投手がフリー打撃の打撃投手として登板。今季、外野の定位置取りを期待される上林は、昨季中盤以降セットアッパーの座に君臨した右腕、岩嵜翔と対戦した。

■岩嵜から右翼へ特大アーチ、「翔さんのボールが良かったので力を借りて」

 ホンモノの予感が漂ってきている。ソフトバンクの上林誠知外野手(21)が、周囲の度肝を抜く衝撃のアーチをかけた。その舞台となったのは宮崎キャンプ第2クール2日目のフリー打撃だ。この日は東浜巨や飯田優也といった1軍の投手がフリー打撃の打撃投手として登板。今季、外野の定位置取りを期待される上林は、昨季中盤以降セットアッパーの座に君臨した右腕、岩嵜翔と対戦した。

 17球目に右中間スタンド最深部に柵越えを放つと、衝撃のアーチは19球目に飛び出した。13球目にバットを折ったために、手にしていたのは約1キロのマスコットバット。岩嵜の真っすぐをとらえた打球は右翼芝生席を遥かに越え、場外へと消えていった。

「(打撃の内容は)まあまあじゃないですか。翔さんのボールが良かったので、その力を借りて、勝手に飛んでいったんだと思います」と謙遜したが、スケールアップした姿を見守っていた工藤監督らに見せつけた。

■打撃不振の昨季から再浮上へ、「全部白紙に戻して自主トレに」

 昨季は飛躍が期待されながら、オープン戦から打撃不振に陥った。ファームでも打率.247に終わり、なかなか浮上のきっかけはつかめなかった。「去年あんなだったので、全部白紙に戻して自主トレにいこうと思った」とし、取り組み始めたのは「腕が先に出て、腰が後から回る」というイメージだ。

 自主トレで師事する内川聖一からのアドバイスを取り入れた。これによって、ヘッドが走るようになり、さらにはバットが体の近くを通り、ヘッドが立つのだという。昨秋キャンプではマリナーズのイチローをイメージした「振り子打法」で練習したが、それも「間を取るための練習の一環だった」という。

 打球を見れば、昨季との変わりぶりは一目瞭然だ。今後スタートする実戦、オープン戦で、上林のバットに注目してもらいたい。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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