BASEBALL GATE

侍ジャパン

熾烈な正遊撃手争いに割って入るか? 2年目ヤクルト廣岡大志の挑戦


ヤクルトで遊撃を巡る熾烈なポジション争いが繰り広げられている。大引啓次、西浦直亨、谷内亮太と遊撃を守れる野手が揃う中、そこに割って入ろうというのが2年目・廣岡大志だ。

■朝から晩まで練習漬けの毎日 「上の方に追いついて追い抜かしたい」

 ヤクルトで遊撃を巡る熾烈なポジション争いが繰り広げられている。大引啓次、西浦直亨、谷内亮太と遊撃を守れる野手が揃う中、そこに割って入ろうというのが2年目・廣岡大志だ。

 大型遊撃手の期待高く2015年ドラフト2位で入団した廣岡は、昨季の大半を2軍で過ごしたが、9月29日のDeNA戦で1軍デビュー。プロ入り初打席で、その試合限りでの引退が決まっていた三浦大輔氏から本塁打を放つという大技を成し遂げた。10月にメキシコで開催されたU-23W杯メンバーにも選出され、優勝に貢献。この時は打撃を買われて、慣れない一塁手での出場だったが、練習を重ねて首脳陣の期待に応えた。

 この春、1軍キャンプが開催される沖縄・浦添で、廣岡は文字通り朝から晩まで練習漬けの毎日を送っている。全体練習が終わった後、室内練習場で1時間以上も打ち込むと、今度は守備練習。「今は課題ばっかりなので、1日1日自分のものにしていけるようにしたいです」と、黙々と練習に打ち込む。

「いろいろなチームの方の取り組みが見られてよかった」というU-23から帰国後、秋季キャンプに合流。そこで見えた課題がある。

■今も伸び続けている身長、「芯の強い身体になるようにしたい」

「(打撃)スイングの軌道を安定させるために、何回も何回も繰り返して身体に染み込ませないといけない。守備では、身体の動きが大きいのでコンパクトに動けるように。自分で身体をしっかり操れるように意識しています」

 4月で20歳を迎える廣岡は、まだ身長が伸びているという。それに合わせた身体作りをすることも課題だ。

「ただ大きいだけじゃなくて、使える、芯の強い身体になるようにしたい。身体の芯の部分が弱いと、コーチの方にも言われているので」

 オフには山田哲人、川端慎吾ら大先輩と一緒に、愛媛の松山で体幹トレーニングに励んだ。そこではトレーニングに関する知識だけではなく、1軍に定着するためのヒントなど、野球全般に関する「いろいろな知識」を教わったという。

 昨季の1軍出場は2試合にとどまったが、今季は遊撃手争いに割って入り、存在感を示すことが目標だ。

「1軍でのプレー機会を増やしたいです。でも、今のままでは全然だめ。上を目指して、上の方に追いついて、追い抜かせるように頑張りたいと思います」

 課題に真っ正面から取り組む日々を過ごす19歳。身体の成長が止まらないのと同様、野球選手としてもまだまだ成長し続ける。

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

関連リンク