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ツインズ“戦力外”も…朴炳鎬に本塁打王並の実力あり!? 米データサイト分析


メジャー2年目のキャンプインを前にツインズを事実上の戦力外となった朴炳鎬内野手について、他球団が獲得に動く可能性が高いと米データサイト「ファングラフス」が分析している。

■“韓国50発男”にまだMLBで需要あり? 「他球団が朴を獲得し、賭けに打って出る」

 メジャー2年目のキャンプインを前にツインズを事実上の戦力外となった朴炳鎬内野手について、他球団が獲得に動く可能性が高いと米データサイト「ファングラフス」が分析している。

 朴は3日にツインズのメジャー40人枠から外された。同日に契約した右腕マット・ベライルをロースターに入れるための措置で、昨オフにポスティングシステム(入札制度)を経てツインズと4年1200万ドル(約13億5000万円)で契約した韓国人打者について、地元紙「ミネソタ・スタートリビューン」のラベル・ニール記者は「他球団が獲得意志を示すことはないだろう。40人枠から外れて、ツインズのメジャーキャンプに招待選手として参加するはず」とツイートしていた。

 しかし、「ファングラフス」は朴が40人枠から外れたことについて「これは少し驚かされる決断だ」と伝えている。獲得当時と現在ではフロントオフィスの陣容が変わっていることや、朴が3年900万ドル(約10億円)の契約を残していることに言及。年俸が高騰し続けているメジャーの中で、1年平均300万ドル(約3億4000万円)という朴は「破格だ」と指摘している。

 現在、米国では昨季41本塁打でナ・リーグのホームラン王に輝いたクリス・カーターの去就に注目が集まっている。ブルワーズからFAとなった同選手は去就が決まらず、日本でプレーする可能性もあると代理人が示唆したことを、米国だけでなく日本のメディアも大きく伝えた。その後、本人がメジャーでのプレーを希望していることが報じられていたが、朴についての「ファングラフス」の記事では「クリス・カーターを相場を下回る価格で獲得しようとしている球団は、恐らく朴にも関心を示すだろう」と予測している。

■ツインズは朴のトレードに動く?

 さらに、韓国では2年連続50本塁打以上を放ちながら、1年目は打率.191、12本塁打、24打点に終わった朴が昨季、同サイトのあらゆる指標でカーターと似た数値を叩き出していたことを紹介。打球角度の良さや飛距離などがメジャートップクラスである一方、空振り率が高いという特徴があるという。

 それでも、昨季の本塁打王よりはいい数字となっており、「カーターと同様に、朴は一度ボールを捉えれば、打球を遠くへ飛ばすことができる。そして、これもカーター同様に、彼はボールを捉える確率が低い。しかし、『本塁打か三振か』というアプローチを許容できるのであれば、朴のコンタクト率はカーターよりも高い数字となっている」と分析。つまり、まだ“化ける”可能性が残っているということだ。

 一方で、ツインズではジョー・マウアーやケニス・バルガスが一塁手や指名打者として起用されることから、朴が再びメジャー昇格を勝ち取ったとしても出場機会が限られるとも指摘。そのため、「朴にフィットする球団は他にあるはずだ。そのパワーには価値があり、一塁手や指名打者が手薄なチームとツインズは朴のトレード話を進めると予想している」として、レンジャーズ、アスレチックス、ホワイトソックスなどを移籍先候補に挙げている。

「3年900万ドルという契約には、大きなリスクは存在しておらず、新チームにとって朴は、成績向上の可能性を秘め、確かなパワーを備えた強打者だ。ツインズが朴に出場機会を与えて才能の開花を待つという選択肢もあったが、セットアッパーとしてマット・ベライルを獲得した今、他球団が朴を獲得し、賭けに打ってでることになるだろう」

 ツインズからは戦力外通告を受けたが、メジャーでの需要は決して低くないと「ファングラフス」は結論づけている。パワーを見せつけ、強打者としてのポテンシャルを証明したものの、あまりに穴が多いために結果を残せなかった朴。他球団が獲得に乗り出す可能性は本当にあるのだろうか。

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