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プロ野球

日本ハム 育成1位海老原 ハングリー精神で支配下登録勝ち取る

 【19年版球界新士録 日本ハム・ドラフト育成1位 海老原一佳外野手】日本ハム史上初の育成指名選手。入団以来、この枕ことばがついて回る。背番号144をつける海老原は「7月31日までが支配下登録選手になるチャンス。他の選手より時間がない。1年勝負だと思っているので必死です」と悲壮感を口にする。

休日返上でマシン打撃を行う海老原一佳 (撮影・西川祐介)

 ドラフト1位・吉田輝、同5位・柿木ら昨夏甲子園決勝を沸かせた高卒新人が注目を集める中、イベントなどではドラフト指名順で常に最後列。「負けていられない。野球に対する執念、姿勢を見せていきたい」と力を込めた。

 ハングリー精神は人一倍だ。創価大を経て入団したルートインBCリーグ・富山時代のシーズン中の収入は約10万円で、1カ月の生活費は家賃込みで3万~5万円だった。支給されるユニホームやバット以外の野球用具代は全てこの中から捻出した。富山市内の自宅では生活費を切り詰めて自炊していたが、栄養バランスは二の次。空腹を満たすことだけで精いっぱいだった。「今は寮で一日3食食べさせてもらえるし、NPBは環境が全然違う」。恵まれた環境を生かし、今後は1メートル88、92キロの体格から170キロの打球速度をマークしたパワーをアピールしていくつもりだ。

 胸に刻んでいるのが創価高の先輩にあたる栗山監督からの言葉だ。「この世界は長所を一つ持っていれば勝負しやすい。短所をつぶすより、遠くに飛ばせるところを伸ばしていこう」。大きな体に大きな夢を詰め、シンデレラストーリーを完成させる。 (東尾 洋樹)