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【次のスターはオリまっせ】武田健吾外野手 “大谷世代”が弱点克服で上昇カーブ描かせる

 オリックスの次世代スターを発掘する当コラム。第2回目は武田健吾外野手を取り上げる。

変化球攻めを克服し、飛躍の7年目としたい武田

 このオフ、私も何度かカーブマシンと向き合う武田に出くわした。眉間にしわを寄せながら、感覚を体にたたき込むように。「もっとやれたと思う。悔しいシーズンなんです」。そう言って、黙々とカーブを打ち込んでいた。理由は明白。他球団からマークされたからだった。

 17年は文字通り飛躍の年だった。4月20日の日本ハム戦で加藤からプロ初本塁打。さらに5月17日のソフトバンク戦では、サファテの151キロ直球を左翼席へ運んだ。その後の交流戦でも勢いは止まらず、チームトップとなる交流戦打率・375。終盤まで丸と首位打者争いを演じたほどだ。それまで1シーズンに3本以上の安打を打ったことがなかった男が、61安打を放ち、打率・295をマーク。ブレークの予感が漂ったが…。

 翌年の18年、勝負の世界では当たり前のことが起こった。他球団は武田対策に着手。直球の割合が激減した。サファテからの一発が利いたのだ。“真っすぐに強い”という触れ込みは「バレていますね。縦の変化で攻められることが多かった」と、当然のように直球勝負はしてもらえなかった。ソフトバンクのバンデンハーグにはカーブ主体で。楽天の辛島にはチェンジアップ主体と徹底マークに苦しみ、打率・221に終わった。

 変化球を打たなければ未来はない。そう実感した秋季キャンプでは、チームのスコアラーにも相談した。「今、配球を勉強しています。カーブで攻められるなら、カウントとか予測して、逆に利用して、変化球を打つのもいいかな」と、変化することを誓った。やられたらやり返す。プロで生き残るにはそれしかないからだ。

 元々、才能豊かな選手で、いつかは出てくると期待されていた。16年の第1回U―23ワールドカップには日本代表として優勝に貢献。大会では打率・455を記録した。30打席以上立った選手の中では3位にランクインされたほどで、日本人ではトップの数字だ。同世代には大谷、藤浪、鈴木とスター選手がきらめくが、走攻守で魅力がある武田も可能性では負けてはいない。

 このオフは、T―岡田と安達の自主トレに参加する。「T―岡田さんからは打撃を、安達さんからは走塁を教わって吸収したい」。同じ高卒で、タイトルを獲ったことのあるT―岡田には、あこがれがあるのだろう。これまでも、合同練習をお願いしている姿をよく見た。しかし、いつまでも定位置を譲っているわけにはいかない。勝負をかける7年目。「神ってる」と言わせてほしい。

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