プロ野球の春季キャンプが1日から各地で始まる。

■広島は元守護神・永川が2軍、巨人はFA移籍の山口俊が3軍スタート

　プロ野球の春季キャンプが1日から各地で始まる。

　セ・リーグでリーグ連覇を目指す広島は、黒田博樹投手が現役引退。ジョンソン、野村祐輔に次ぐ先発投手の確立が課題となる。巨人は山口俊、森福允彦の両投手、陽岱鋼外野手をFAで獲得。トレードで獲得した吉川光夫投手も先発ローテ入りが期待されている。DeNAは山口が巨人へFA移籍した先発ローテの穴をどう埋めるかが上位進出の鍵となりそうだ。

　一方で、「マイペース調整」を許されているベテランや故障明けの選手、そして今年が勝負の年となるプレーヤーなど、2軍キャンプでスタートを切る注目選手も多い。各球団の注目プレーヤーと昨季成績を見てみたい。

【広島】（宮崎・日南）

　昨季は若手の台頭でリーグ優勝したが、かつて守護神だった永川勝浩投手は、ここ数年苦しいシーズン。中心選手だった梵英心内野手は昨季はプロ最少7試合出場にとどまり、初の無安打に終わった。左の大砲として期待される岩本貴裕外野手は2シーズン本塁打なし。もう一花咲かせたいところだ。

〇永川勝浩投手
16年成績：11試合登板、2勝0敗0セーブ1ホールド、防御率6.30

〇梵英心内野手
16年成績：7試合出場、打率.000、0本塁打、0打点、0盗塁

〇岩本貴裕外野手
16年成績：27試合出場、打率.333、0本塁打、5打点、0盗塁

【巨人】（宮崎・宮崎）

　2軍だけでも十分戦えるのでは、と思わせる豪華メンバーだ。大型補強した影響からか、大竹寛投手、西村健太朗投手、相川亮二捕手、亀井善行外野手、松本哲也外野手、橋本到外野手ら1軍実績豊富な選手が2軍スタート。股関節手術から復活を目指す杉内俊哉投手も2軍となった。3軍にはFA移籍した先発ローテ候補の山口俊投手、片岡治大内野手。山口は右肩の違和感、片岡は昨季終盤に左手を骨折した影響からの復活を目指す。

▽2軍

〇大竹寛投手
16年成績：17試合登板、6勝6敗0セーブ、防御率3.55

〇杉内俊哉投手
16年成績：1軍登板なし

〇西村健太朗投手
16年成績：27試合登板、0勝0敗0セーブ2ホールド、防御率3.21

〇相川亮二捕手
16年成績：37試合出場、打率.244、0本塁打、4打点、0盗塁

〇脇谷亮太内野手
16年成績：54試合出場、打率.157、1本塁打、7打点、0盗塁

〇藤村大介内野手
16年成績：5試合出場、打率.000、0本塁打、0打点、0盗塁

〇亀井善行外野手
16年成績：66試合出場、打率.252、3本塁打、23打点、0盗塁

〇松本哲也外野手
16年成績：52試合出場、打率.174、0本塁打、1打点、2盗塁

〇橋本到外野手
16年成績：74試合出場、打率.233、2本塁打、20打点、7盗塁

▽3軍

〇山口俊投手
16年成績：19試合登板、11勝5敗0セーブ、0ホールド、防御率2.86

〇片岡治大内野手
16年成績：32試合出場、打率.222、2本塁打、4打点、4盗塁

■DeNAは元主将の石川と2度GGの荒波、阪神は両打ち挑戦の大和ら

【DeNA】（沖縄・嘉手納）

　投手では12年開幕投手の高崎健太郎、15年開幕投手の久保康友、中継ぎとしてブルペンを支えた加賀繁、林昌範が2軍スタート。野手でも101試合出場で打率.291をマークした宮崎敏郎内野手、2010年にリーグ2位の36盗塁を記録＆主将経験を持つ石川雄洋内野手、2度のゴールデングラブ賞を受賞した荒波翔外野手らチームを支えた実力者も2軍スタートとなった。

〇加賀繁投手
16年成績：26試合登板、0勝0敗0セーブ6ホールド、防御率5.40

〇高崎健太郎投手
16年成績：1軍登板なし

〇林昌範投手
16年成績：1軍登板なし

〇久保康友投手
16年成績：15試合登板、5勝8敗0セーブ、防御率3.55

〇国吉佑樹投手
16年成績：1試合登板、0勝0敗0セーブ、防御率21.60

〇高城俊人捕手
16年成績：47試合出場、打率.163、0本塁打、9打点、0盗塁

〇石川雄洋内野手
16年成績：95試合出場、打率.209、2本塁打、14打点、6盗塁

〇宮崎敏郎内野手
16年成績：101試合出場、打率.291、11本塁打、36打点、0盗塁

〇G.後藤武敏内野手
16年成績：27試合出場、打率.261、1本塁打、6打点、0盗塁

〇荒波翔外野手
16年成績：36試合出場、打率.195、0本塁打、7打点、0盗塁

〇松本啓二朗外野手
16年成績：11試合出場、打率.154、0本塁打、0打点、0盗塁

【阪神】（高知・安芸）

　昨季左アキレス腱断裂した西岡剛内野手、昨秋から両打ちに挑戦している大和外野手は2軍スタートとなった。ベテランの安藤優也投手はマイペース調整か。新井良太内野手、伊藤隼太外野手は結果が求められる立場となりそうだ。

〇安藤優也投手
16年成績：50試合登板、0勝1敗0セーブ11ホールド、防御率2.53

〇西岡剛内野手
16年成績：55試合出場、打率.295、0本塁打、15打点、6盗塁

〇新井良太内野手
16年成績：46試合出場、打率.154、3本塁打、8打点、1盗塁

〇陽川尚将内野手
16年成績：29試合出場、打率.167、2本塁打、4打点、0盗塁

〇大和外野手
16年成績：111試合出場、打率.231、1本塁打、20打点、3盗塁

〇伊藤隼太外野手
16年成績：29試合出場、打率.245、1本塁打、4打点、0盗塁

■ヤクルトは新婚の杉浦、中日は右肩痛から復帰目指す浅尾も

【ヤクルト】（宮崎・西都）

　昨季1786日ぶり1軍勝利を挙げた由規投手、右肩痛から復活を目指す育成の古野正人投手は2軍スタート。オフにテレビ東京アナウンサーの紺野あさ美と結婚した13年ドラフト1位の杉浦稔大投手は2軍から再出発となる。昨季故障者の穴を埋める活躍を見せた今浪隆博内野手、武内晋一内野手、飯原誉士外野手の両ベテランもキャンプ2軍となった。

〇由規投手
16年成績：5試合登板、2勝3敗0セーブ、防御率4.56

〇杉浦稔大投手
16年成績：17試合登板、3勝2敗0セーブ、防御率7.14

〇古野正人投手
16年成績：6試合登板、0勝2敗0セーブ、防御率9.45

〇武内晋一内野手
16年成績：25試合出場、打率.250、0本塁打、2打点、0盗塁

〇今浪隆博内野手
16年成績：94試合出場、打率.279、1本塁打、28打点、0盗塁

〇飯原誉士外野手
16年成績：63試合出場、打率.224、3本塁打、9打点、0盗塁

【中日】（沖縄・読谷）

　右肩痛で1軍登板のなかった浅尾拓也投手、昨季1軍1試合登板にとどまった06年パ・リーグ新人王の八木智哉投手、愛工大名電高時代に日本ハム・大谷翔平、阪神・藤浪晋太郎と共に注目された12年ドラフト2位の濱田達郎投手はキャンプ2軍。昨季自身初の10本塁打を放った福田永将内野手、最近5年は50試合出場に満たない野本圭外野手は2軍スタートとなった。通算2000本安打まで39本に迫っているベテラン・荒木雅博内野手はマイペース調整からキャンプ2軍となった。

〇浅尾拓也投手
16年成績：1軍登板なし

〇八木智哉投手
16年成績：1試合登板、0勝0敗0セーブ、防御率1.50

〇濱田達郎投手
16年成績：1試合登板、0勝1敗0セーブ、防御率15.75

〇桂依央利捕手
16年成績：59試合出場、打率．182、3本塁打、11打点、0盗塁

〇荒木雅博内野手
16年成績：93試合出場、打率．246、1本塁打、16打点、13盗塁

〇福田永将内野手
16年成績：89試合出場、打率.267、10本塁打、37打点、0盗塁

〇野本圭外野手
16年成績：48試合出場、打率.163、0本塁打、7打点、0盗塁