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高校野球

最速150kmを投げる高校No1左腕。寺島 成輝(履正社高)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

寺島 成輝 てらしま・なるき
履正社高
投手・左投左打・183センチ86キロ・1998年7月30日生(18歳)

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183センチの長身から投げ下ろし、対戦した選手いわく「ワンバウンドすると思った球が低めいっぱいのストライクになった」、「2階から投げられた球がまた2階に戻って行くみたいだった」常時140キロ台・最速150キロのストレートと、スライダー・カーブ・チェンジアップを自在に操る左腕。相手打者や試合状況を鑑み、内外角・高低の出し入れや、球速の強弱を考えたゲームメイク力も卓越している。

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 そんな彼の成長にはハイレベルなチーム内の投手競争が欠かせなかった。履正社が2014年春のセンバツで淳優勝を果たした直後、高校野球の門を叩いた寺島は1年夏に早くも公式戦デビュー。新チームでは1番を背負ったが、その際に争ったのはセンバツ準優勝の原動力となった溝田悠人(現:同志社大)・永谷暢章(現:JR東日本・侍ジャパンU-23代表)の両右腕。最上級生の2年秋にはエース・4番・キャプテンを担ったが、その際も寺島と共にプロ志望届を提出した左腕・山口裕次郎というライバルとの切磋琢磨により、常に自らが目標に向かって鍛えるべきポイントを客観視することができた。
そんな過程の中で、今春はストレートの質を高めることをテーマに臨むことに。公式戦でもほとんど変化球を使わずどんな場面でも真っ向勝負。近畿大会優勝を果たすまで力でねじ伏せた。5試合26回1/3を投げて27奪三振。失点0。ここで「直球派」のイメージを植え付けたことが、フォークの要素を加えたチェンジアップと、カットボールの要素を加えた高速スライダーを解禁した夏の大阪大会、4試合29回で43奪三振、格の違いを見せつけてチームを甲子園に導いた。
 聖地のマウンドでは3試合25回3分の2を投げて防御率1.05。U‐18高校日本代表にも選出された第11回BFAU-18アジア選手権では最多勝利、最優秀防御率(2試合12回で0.00)、ベストナインの三冠。さらに高校生活最後の舞台「希望郷いわて国体」でも初優勝と、持てる力を存分に発揮して10月20日。寺島にとっては上位指名が確実視されるドラフトは「日本を代表する左腕」へのスタートラインとなる

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