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高年齢化、若手不足、財政問題…米メディアがマリナーズにチーム再建を提言


米スポーツ専門局ESPN公式サイトでは「再建の時:優勝の夢をあきらめるべきチームはどこ?」という特集記事を掲載。その中で、タイガース、マリナーズ、オリオールズの3チームは「暗黒の時代が来る前に優勝が狙える期間はわずか」「今年はプレーオフ進出を目指して戦うことも致し方ないが、2012年フィリーズのような災難が起こる可能性がある」と警告している。

■2012年以降のフィリーズの二の舞にならないように

 近年メジャーでは「チーム再建」がブームになっている。勝てない“暗黒の時代”に若手有望株を集めてチームを根本から作り直し、長い期間にわたり優勝争いができるチームを作るわけだが、その成功例が昨季108年ぶりにワールドシリーズ優勝を果たしたカブス、ナショナルズ、ロイヤルズといったチームだろう。逆にメジャー主力選手たちとの長期契約が足かせとなり、世代交代が上手くいかずに凋落したのが、2012年以降のフィリーズだ。2011年は102勝でプレーオフに進出するも、翌年に81勝81敗と5割に転落。それ以降は昨季まで負け越しのシーズンが続いている。

 そんなフィリーズの二の舞となりそうなチームがあるという。米スポーツ専門局ESPN公式サイトでは「再建の時:優勝の夢をあきらめるべきチームはどこ?」という特集記事を掲載。その中で、タイガース、マリナーズ、オリオールズの3チームは「暗黒の時代が来る前に優勝が狙える期間はわずか」「今年はプレーオフ進出を目指して戦うことも致し方ないが、2012年フィリーズのような災難が起こる可能性がある」と警告している。

 今オフは12度のトレードで合計35人を動かしたマリナーズが、今季は2001年以来のプレーオフ進出、そして悲願のワールドシリーズ制覇に向けて、本気度を高めているのはご存じのとおりだ。だが、記事では、今季の勝利に注力し過ぎたために、傘下マイナーの選手層が薄くなってしまったことを指摘。トッププロスペクトとされていた左腕ルイス・ゴウハラ、若手右腕タイワン・ウォーカー、元ドラフト1巡目指名のアレックス・ジャクソンらをトレードで放出し、その代わりに即戦力の遊撃ジーン・セグラ、先発ドリュー・スマイリー、三塁ダニー・バレンシア、捕手カルロス・ルイスを獲得している。さらに「まだ球団が4年保有権を持っていたネイト・カーンズを、1年しか保有権のないジャロッド・ダイソンとトレードした」と、長期的ビジョンに立ったチーム作りではないとしている。

■今オフのトレードで若手有望株を大量放出

 また記事では、米データ専門サイト「ベースボール・リファレンス」に基づくデータを紹介。昨季ラインアップの平均年齢は30.4歳で、これはリーグ最高齢だったそうだ。今年クルーズは37歳、カノは34歳、ヘルナンデスは31歳、岩隈は36歳を迎える。クルーズ、カノ、ヘルナンデスが全盛期のうちにプレーオフに何とかこぎ着けようというチーム編成だろうが、彼らを脅かすような若手選手はいない。記事では「このメンバーで戦えるのは、おそらく2017年と2018年」と予想。だが、これも「ヘルナンデスと岩隈に怪我がなければ」という条件付きで、選手層の薄さを危惧している。

 斜陽のチームに見える危険信号として「高年齢化」「選手層の薄さ」「傘下マイナーの有望選手不足」「限られた財政」が挙がっているが、マリナーズに当てはまる項目は多い。積極的補強に動いただけに、今季はなんとしてでもプレーオフ出場を果たしたいところだが、もし叶わなければ提言通りに数年先を見据えたチーム作りにシフトチェンジした方が賢明なのかもしれない。

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