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17年目の「21世紀枠」 過去の最高成績は…

◆ 侮れない21世紀枠の3校

 27日、「第89回選抜高校野球大会」に出場する32校が発表され、注目の21世紀枠では不来方(岩手)、多治見(岐阜)、中村(高知)の3校が選出された。

 不来方(こずかた)は春夏通じて初めての甲子園出場。選出直後に「難読」ぶりがネット上で話題となったが、その力は侮れない。部員数はわずかに10名ながら、昨秋の県大会で準優勝。東北大会では初戦で八戸学院光星に敗れたものの、0-2と善戦している。

 多治見も今回が甲子園初出場。夏場に最高気温の話題になるとよく名前が挙がることでも知られる、岐阜県南部の都市である。

 昨秋は激戦の岐阜大会を勝ち抜いて初優勝。東海大会でも、後に決勝まで進む至学館(愛知)を相手に1-2の接戦を演じた。なお、岐阜県勢として初めての21世紀枠での選出となった。

 最後の中村は、実に40年ぶり2度目の出場。前回出場時は部員12人で初出場ながら準優勝に輝き、その快進撃は「24の瞳」と称され旋風を巻き起こした。昨秋の県大会では、後に四国大会を制する明徳義塾を相手に完封勝利を挙げて優勝を掴んでいる。

◆ 「21世紀枠」とは

 そもそも「21世紀枠」とは何なのか…。

 部員が少ない、グラウンドがない、気候の関係で練習が満足にできない…などといったハンデを乗り越え、予選で健闘した学校や、グラウンド外で他校の模範になるような活動を行っている学校をピックアップし、甲子園出場の切符を与えようというもの。

 21世紀となった最初の年である2001年・第73回大会に創設され、2001年から2007年までは2校、2008年以降は3校(※記念大会だった2013年は4校)が21世紀枠から春のセンバツに出場している。

 選出方法は、まずは各都道府県の高野連が推薦校1校を選び、そこから各9地区(北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州)の代表を1校決める。

 そして各地区代表9校を3校に絞り込んでいくのだが、現在は東日本・西日本に分けて各1校ずつを選び、最後にその他1校を加えた計3校が出場権を得るという流れになっている。

◆ 過去の最高成績は…

 これまでの16年間で実に42チームが「21世紀枠」として甲子園に出場しているが、その最高成績というとどのくらいになるのだろうか。これまでの「21世紀枠」出場校の結果は以下の通り。

▼ ベスト4
宜野座(沖縄/’01)
利府(宮城/’09)

▼ 3回戦
華陵(山口/’08)

▼ 2回戦敗退
鵡川(北海道/’02)
一迫商(宮城/’05)
都城泉ヶ丘(宮崎/’07)
安房(千葉/’08)
成章(愛知/’08)
向陽(和歌山/’10)
城南(徳島/’11)
遠軽(北海道/’13)
松山東(愛媛/’15)
釜石(岩手/’16)

▼ 初戦敗退
安積(福島/’01)
松江北(島根/’02)
柏崎(新潟/’03)
隠岐(島根/’03)
一関一(岩手/’04)
八幡浜(愛媛/’04)
高松(香川/’05)
真岡工(栃木/’06)
金沢桜丘(石川/’06)
都留(山梨/’07)
彦根東(滋賀/’09)
大分上野丘(大分/’09)
山形中央(山形/’10)
川島(徳島/’10)
大館鳳鳴(秋田/’11)
佐渡(新潟/’11)
女満別(北海道/’12)
石巻工(宮城/’12)
洲本(兵庫/’12)
いわき海星(福島/’13)
益田翔陽(島根/’13)
土佐(高知/’13)
小山台(東京/’14)
海南(和歌山/’14)
大島(鹿児島/’14)
豊橋工(愛知/’15)
桐蔭(和歌山/’15)
小豆島(香川/’16)
長田(兵庫/’16)

 ご覧のように、最高成績は4強に残った2チームということになる。

 まずは21世紀枠“元年”に出場した沖縄の宜野座だ。初戦で岐阜第一を破ると、3回戦では桐光学園も撃破。準々決勝でも波速を延長戦の末に4-2で振り切り、ベスト4まで駒を進めた。

 特にエースの比嘉裕が武器とした「宜野座カーブ」は大きな話題となり、それから宜野座野球部の投手陣に代々受け継がれる魔球となった。

 また、最近では2009年の利府もベスト4まで勝ち上がっている。

 初戦で掛川西を10-4で下すと、2回戦では習志野にサヨナラ勝ち。準々決勝では早稲田実も下したが、準決勝では菊池雄星(現西武)を擁する花巻東に2-5で敗れ、決勝進出はならなかった。