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聖地“帰還”の早実清宮、会見全文―60年ぶりVへ本塁打より「勝ちに徹すべき」


第89回センバツ高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校が発表され、早実(東京)が4年ぶり21度目の出場を決めた。今秋ドラフト目玉候補の主将・清宮幸太郎内野手(2年)にとって、3季ぶりの甲子園出場。4強入りした1年夏以来の聖地で、王貞治氏(現ソフトバンク会長)を擁した1957年以来、60年ぶりのセンバツ制覇を誓った。

■王さん以来の優勝目指し3季ぶり甲子園へ、明治神宮大会で敗れた履正社にも「勝てると思う」

 第89回センバツ高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校が発表され、早実(東京)が4年ぶり21度目の出場を決めた。今秋ドラフト目玉候補の主将・清宮幸太郎内野手(2年)にとって、3季ぶりの甲子園出場。4強入りした1年夏以来の聖地で、王貞治氏(現ソフトバンク会長)を擁した1957年以来、60年ぶりのセンバツ制覇を誓った。

 出場の連絡を受けた藁谷校長から報告を受けた清宮は「甲子園に行っても早実スタイルで全試合戦い抜きます」と挨拶。その後、36社93人が詰めかけた会見場に現れた清宮の会見全文は以下の通り。

――出場が決まった心境は。

「秋の決勝が終わってから、いろいろ報道があって『センバツが確実だ』と言われていましたし、自分もそのつもりでいました。今日という日を迎えて、校長先生から報告を受けるまで、少し緊張しました。試合の時と違う緊張があったけど、今はホッとした気持ちです」

――意気込みは。

「早稲田実業として、春夏合わせて50回目の出場となる。早稲田実業で今まで出てくださった伝統、誇りがある。甲子園に行っても、伝統に泥を塗らない試合していければと思うし、もっと前向きに新たな歴史を自分たちで作っていければと思う。

 自分が入ってからの早稲田実業の強みは出ている野球部員だけじゃなく、応援している人たちも全員で球場の雰囲気を変えて、飲み込んでいく野球が持ち味。そういう野球をまた甲子園でできるように頑張りたい」

■甲子園への思い「どの球場にもない雰囲気。小さいころから夢見てきた場所」

――校長への挨拶で宣言した「早実スタイル」とは。

「自分たちとしては新チームが始まってから『GO!GO!GO!』のスローガン掲げて、みんなが一つになって秋を勝ち抜けた。その精神を変えずに全員で一つになって、戦えればいい」

――1年夏に出場した甲子園。改めてどんな場所か。

「1年生から出させていただいて、どの球場にもない雰囲気。小さいころから夢見てきた場所で、自分の持ってる以上に力を出させてくれる場所。球が遅く見えたりして、自分にいいようになった。また、いい結果が残せるようにしたい」

――昨秋の明治神宮大会準V。注目され、追われる立場になる。

「自分たちは強いわけではなく、気を抜いてしまうとすぐに負けてしまう。地方大会1回戦からそうだけど、すべての試合をすべての力を出し切って勝つ、後悔しないようにしようと言ってやってきた。一戦一戦、また自分たちの戦いができればいい」

――昨秋の東京大会決勝で破った日大三が出場を決めた。

「同じ西東京から三高が出るということで、(甲子園では)センバツでしか西東京同士でやれる機会はないし。もう一度、対戦する機会あれば、自分が打って勝ちたいと思う」

■滲む主将・主砲の自覚「秋は準々決勝から決勝にかけて何も役に立てなかった」

――昨秋の明治神宮大会決勝で敗れた履正社も出場する。

「最後に負けてしまったし、本当に投手も野手もそろって、投打が全国クラスのチームだと思う。でも、自分たちも負けてから投打ともにパワーアップを図って、もう1回やれば負けないように練習してきた。いざ当たっても臆することなく、自分たちの力を出し切れば勝てると思う」

――対戦したいチームはあるか。

「センバツに出るチームはどこも強い。そのような高校とやれる機会少ない。全チームとやりたい」

――今大会の目標は。

「もちろん優勝です。でも、一戦一戦勝ち上がったら…という感覚でいたらいい。そこは自分たちのスタイル変えずにいけたらいい」

――ファンは1年夏にも放ったホームランに期待している。

「もちろん、そういう風に注目していただいて、たくさんの人に来ていたたくことがパワーになっていること間違いない。でも、自分は主将だし、3番でもある。チームが勝つために徹するべき。秋は準々決勝から決勝にかけて何も役に立てなかった。その借りを返すというか、主将としてチームの3番として引っ張っていければいい」

――大会までにどう調整する。

「試合から離れてるので、まずは感覚、試合勘を取り戻すこと。あとはモチベーション。秋の大会からみんなのモチベーションを上げることを気にしている。練習や試合の入り方で大きく変わってくる。その辺をカバーしながらやっていきたい」

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