BASEBALL GATE

侍ジャパン

認め合う同級生右腕 則本は5年、西は4年連続2ケタ勝利狙う


◆ 初めて開幕戦で激突する可能性も!?

 先発投手の評価目安となる2ケタ勝利。2016年はセ・パ合計で19人(セが7人、パが12人)が10勝以上をマークし、連続での現役最長記録は則本昂大(楽天)の4年連続となっている。

 それに続くのが大谷翔平(日本ハム)、石川歩(ロッテ)、西勇輝(オリックス)の3年連続。日米通算では田中将大(ヤンキース)の8年連続がトップで、前田健太(ドジャース)が7年連続で続く。

 田中と前田は、好選手が揃うお馴染みの“88世代”。高校時代から切磋琢磨してきた二人は、今やバリバリのメジャーリーガーへと成長した。彼らより2歳年下にあたる則本と西も同じ90年生まれの好敵手。プライベートでも仲が良い両右腕は、互いに若きエースとして低迷が続くチームをけん引している。

 三重中京大を経て13年にプロ入りした則本は、入団1年目から開幕投手を担い15勝8敗、防御率3.34の好成績で新人王に輝いた。2年目以降も2ケタ勝利だけでなく、開幕投手も4年連続で継続中。今年も大役を担うことになれば、自身が持つ新人時代からの開幕戦先発記録を5年連続に更新する。

 一方の西は、三重・菰野高を経てドラフト3位で09年に入団。こちらは6年目の14年から3年連続で2ケタ勝利をマーク。昨季は防御率4.14と苦しんだが、中盤戦以降は本来の姿を取り戻しチームトップの10勝を挙げた。

 西が開幕投手の大役を担うことになれば自身初。さらに3月31日の開幕戦(京セラドーム大阪)の相手は楽天で、親交が深い二人が初めて開幕戦のマウンドで投げ合う可能性がある。

 ただし則本は、3月7日に開幕する第4回WBCの侍ジャパン代表に選ばれており、日本代表の勝ち上がり次第ではチーム再合流が遅れる。実際に準決勝まで勝ち上がった13年のWBCでは、同代表に選ばれていた田中の体調を考慮し、開幕戦での投入を回避。その代役として指名されたのが1年目の則本だった。

 両右腕の激突を開幕戦で見たいところだが、それが実現しなくともチームをけん引する立場であることは変わらない則本と西。互いに連続2ケタ勝利記録を更新し、チームを久々のAクラスへ導いてほしいところだ。