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前田健太、リーグ優勝決定S先発は日本人4人目の快挙 過去3投手の成績は…


15日(日本時間16日)に開幕するナ・リーグ優勝決定シリーズの第1戦は、左腕レスターと前田健太の対戦となる。リーグ優勝決定シリーズで先発する日本人投手は、これで4人目。これまでの3投手はどんな成績を収めたのか、振り返ってみよう。

■16日のカブス戦に登板、第1戦先発は吉井と松坂に続いて3人目

 15日(日本時間16日)に開幕するナ・リーグ優勝決定シリーズ。今季リーグ最高勝率を収めたカブス(中地区1位)がドジャース(西地区1位)を本拠地に迎えて行われる第1戦は、左腕レスターと前田健太の対戦となる。メジャー1年目ながら16勝を挙げ、大事な1戦を任されることになった前田だが、リーグ優勝決定シリーズで先発する日本人投手は、これで4人目。これまで吉井理人(1999年メッツ)、松坂大輔(2007年、2008年レッドソックス)、黒田博樹(2008年、2009年ドジャース、2012年ヤンキース)が経験しているが、3投手はどんな成績を収めたのか、振り返ってみよう。

 1999年、当時メッツで2年目だった吉井理人(現日本ハム投手コーチ)は、この年は31試合に登板し(29試合で先発)、12勝8敗、防御率4.40という成績を残していた。監督は元ロッテのバレンタイン氏。ダイヤモンドバックスと戦った地区シリーズでは第1戦先発に吉井を抜擢。勝ち上がったリーグ優勝決定シリーズでも初戦に吉井を起用し、ブレーブス先発マダックスと投げ合った。アンドリュー・ジョーンズ、チッパー・ジョーンズらを擁したブレーブス強力打線を相手に、4回2/3を投げて5安打1奪三振2四球で2失点。残念ながら黒星を喫した。第5戦にも再びマダックスと投げあったが、3回を投げて4安打3奪三振1四球2失点で勝敗はつかなかった。

 レッドソックスに所属した松坂大輔(現ソフトバンク)は、2007年と2008年と2季連続でリーグ優勝決定シリーズで先発している。2007年は2試合で先発。メジャー1年目だったこの年、松坂は15勝12敗、防御率4.40の成績を残した。インディアンスと戦ったリーグ優勝決定シリーズでは、ベケット、シリングに続いて第3戦で登板。4回2/3を投げて6安打6奪三振2四球で4失点を喫し、負け投手となった。が、3勝3敗で迎えた第7戦のマウンドに上がると、5回を6安打3奪三振2失点とし、チームを勝利へ牽引。この年、レッドソックスがワールドシリーズ制覇を果たす原動力となった。

■広島・黒田は両リーグで計3試合に先発し、1勝2敗

 続く2008年は、日本人投手としてシーズン最多勝利となる18勝(3敗)をマーク。防御率も2.90という圧巻の成績で、レイズと戦ったリーグ優勝決定シリーズ第1戦のマウンドに上がった。シールズと投げ合った一戦では、4四球を与えながらも、7回を投げて4安打9奪三振で無失点。チームに貴重な勝利をもたらした。だが、中5日で臨んだ第5戦ではロンゴリアらに3被弾。チームはサヨナラ勝ちしたものの、4回を5安打2奪三振2四球5失点という成績だった。

 両リーグの優勝決定シリーズ登板を果たしているのが、今季は広島で25年ぶりの日本シリーズ進出を決めた黒田博樹だ。2008年から4年を過ごしたドジャース時代には2季出場。どちらも対戦相手はフィリーズだった。2008年には第3戦に先発し、6回を投げて5安打3奪三振1四球で2失点の内容で白星。この試合では、黒田がビクトリーノに対して投げた危険球をきっかけに、両軍が一触即発の状態になった。

 翌年2009年も同じく第3戦で先発。首痛で戦列を離れていたが、リーグ優勝決定シリーズで復帰。20日ぶりにマウンドに上がったが、初回からワースの2点弾など打ち込まれて4失点。結局、1回1/3を投げて6安打1奪三振6失点という内容に終わった。

 2012年にはフリーエージェントとして移籍したヤンキースでプレーオフ出場。タイガースと戦ったリーグ優勝決定シリーズでは、ペティートに次ぐ第2戦先発を拝命。8回1/3で105球を投げ、5安打2失点の快投で勝利に貢献した地区シリーズ先発から中3日でマウンドに上がった。アニバル・サンチェスと投手戦を繰り広げ、7回2/3で103球を投げて5安打11奪三振3失点と好投したが、打線の援護がなく敗れた。

 これまで日本人投手の通算成績は3勝4敗。ワールドシリーズ出場まで、あと一歩と迫った大舞台で、果たして前田はどんな投球を見せてくれるのか。期待したい。

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