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【高校秋季東北大会】選手10人の不来方、部員100人超の強豪に善戦「グラウンドの人数は同じ」

山形県で14日に開幕した高校野球の秋季東北大会。15日は2回戦6試合が行われた。天童市スポーツセンターの第2試合では選手10人の不来方(こずかた、岩手第2代表)が登場。4年連続のセンバツ大会出場を狙う八戸学院光星(青森第2代表)に0-2と惜敗した。

■八戸学院光星に惜敗も…人数少なくて「いい部分はたくさんあります」

 山形県で14日に開幕した高校野球の秋季東北大会。15日は2回戦6試合が行われた。天童市スポーツセンターの第2試合では選手10人の不来方(こずかた、岩手第2代表)が登場。4年連続のセンバツ大会出場を狙う八戸学院光星(青森第2代表)に0-2と惜敗した。

 岩手県大会を勝ち上がり、春秋通じて初めて東北大会に出場した不来方。毎年、部員が100名を越す強豪校の八戸学院光星に選手10人、マネージャー3人で立ち向かった。

 1、2回に1点ずつを失ったが、それ以上の得点は与えず、安打を浴びて走者を出しても一所懸命に守った。エースで4番の小比類巻圭汰主将は「2点に抑えられたのは良かったけど、立ち上がりに課題が残ってしまった」と反省したが、小山健人監督は「よく投げてくれた」と称えた。

 少人数をマイナスに捉えなかったことが躍進につながった。「ベンチ入りメンバーは(相手の)半分だけど、グラウンドに出ている人数は同じです」と小比類巻。小山監督も「人数が少なくてできないことはしょうがないが、できることもある。ゴロは多く捕れるし、打席にも多く立てる。いい部分はたくさんあります」と話す。

■私立撃破が目標「レベルの高い投手から点数を取れるように」

 少ない選手数をハンデとせず、「どうせなら楽しくやろう」(小山監督)と好きな野球に打ち込んできた。守備中、ベンチには監督、部長、記録員のマネージャーに選手は1人だけだが、攻撃中にベンチから打者に送られる声は少人数を感じさせない元気があり、野球を楽しんでいる様子が見て取れた。

 3年生13人が引退後、選手わずか10人でたどり着いた東北大会の舞台。「ここまで来られたのは自信になった」と小比類巻。今後の目標を問われると、「甲子園もそうですが、私立を倒していないので、私立に勝ちたい」と口にした。

 岩手県大会は決勝で盛岡大付に敗れるまで、遠野、福岡、盛岡市立、花巻農と公立校を撃破してきた。小山監督も「レベルの高い投手から点数を取れるようにしたいですね」と話す。私立の盛岡大付には今年の夏、秋と完封負けを喫しており、この日も八戸学院光から得点はできなかった。また新たな目標を見つけた不来方。攻撃力を上げ、再び大舞台を目指す。

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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