- プロ野球
2017.01.20 13:00
ジャパニーズドリーム!独立リーグからのプロ入り
◆ 「独立出身」に注目
1月の球界に大きな衝撃を与えたニュースと言えば、「マニー・ラミレスの高知入団」だろう。
高知とは、四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスのこと。メジャー通算555発を誇るスーパースターが、NPB球団ではなく日本の独立リーグにやってくるということで話題を呼んだ。
近年はNPBに輩出する選手も増加してきており、このオフのドラフトでも8球団から実に10名の「独立リーガー」が指名を受けた。今回は昨年ドラフト指名された独立リーガーの“NPB1年目”を振り返ってみる。昨年指名を受けた選手たちは以下の通り。
【2015年ドラフト・独立出身選手】
▼ ロッテ
育成1位 大木貴将(四国IL/香川オリーブガイナーズ)
⇒ 7月に支配下登録(一軍出場なし)
▼ 西武
10位 松本直晃(四国IL/香川オリーブガイナーズ)
⇒ 2試合に登板して2回2/3を無失点。
▼ オリックス
育成2位 赤松幸輔(四国IL/香川オリーブガイナーズ)
▼ 巨人
育成1位 増田大輝(四国IL/徳島インディゴソックス)
育成2位 小林大誠(BC/武蔵ヒートベアーズ)
育成3位 松沢裕介(四国IL/香川オリーブガイナーズ) ※入団せず
育成4位 田島洸成(BC/武蔵ヒートベアーズ)
育成5位 大竹秀義(BC/武蔵ヒートベアーズ)
育成7位 矢島陽平(BC/武蔵ヒートベアーズ)
育成8位 長谷川潤(BC/石川ミリオンスターズ)
⇒ 開幕直前に支配下登録。3試合の登板で0勝1敗、防御率は8.53
▼ 中日
育成2位 吉田 嵩(四国IL/徳島インディゴソックス)
育成3位 三ツ間卓也(BC/武蔵ヒートベアーズ)
昨年は12名がNPB入りを果たし、支配下指名だった西武の松本と、巨人の育成8位・長谷川潤が一軍デビュー。ロッテの育成1位・大木は支配下登録を勝ち取るも、一軍出場はなかった。
特に巨人の長谷川は、育成8巡目から1年で這い上がるという快挙を達成。初勝利こそならなかったものの、東京ドームで投げる勇姿は独立リーガーたちに大きな希望を与えた。
◆ 今ではタイトルホルダーも…
その他にも、「独立リーガー」を語る上で欠かせないのがロッテ・角中勝也の活躍だろう。
四国・高知ファイティングドッグスからロッテに入団した男は、NPB在籍10年目となった昨季にパ・リーグ首位打者と最多安打のタイトルを獲得。今やチームの顔に成長し、今季からはサブローから引き継いだ背番号「3」を背負う。
年俸も6100万円の1億4100万円(推定)まではね上がり、球団の日本人選手の中ではトップの額に(※1月20日現在)。まさに“ジャパニーズドリーム”を掴んだ。
今年は四国やBCだけでなく、近畿地方を拠点に活動する「BASEBALL FIRST LEAGUE(以下BFL)」の兵庫から2名がNPB入りを果たすなど、新たな風も吹き込んでくる。
これからも大出世を目指す「独立リーグ出身」の選手たちに注目だ。
【2016年ドラフト・独立出身選手】
▼ ロッテ
育成1位 安江嘉純(BC/石川ミリオンスターズ)
▼ 楽天
育成3位 向谷拓巳(BFL/兵庫ブルーサンダース)
▼ オリックス
育成4位 坂本一将(BC/石川ミリオンスターズ)
▼ 巨人
育成1位 高井 俊(BC/新潟アルビレックス)
育成3位 山川和大(BFL/兵庫ブルーサンダース)
育成8位 松沢裕介(四国IL/香川オリーブガイナーズ)
▼ DeNA
育成1位 笠井崇正(BC/信濃グランセローズ)
▼ 阪神
6位 福永春吾(四国IL/徳島インディゴソックス)
▼ ヤクルト
育成1位 大村 孟(BC/石川ミリオンスターズ)
▼ 中日
育成1位 木下雄介(四国IL/徳島インディゴソックス)