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ダルビッシュに128億円の「価値はあった?」 契約から5年、地元紙が検証


今から5年前、2012年1月18日には何があったのか。この日、当時日本ハムからポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャー挑戦を表明していたダルビッシュ有投手が、約5170万ドル(約59億3000万円)で交渉権を獲得したレンジャーズと6年総額6000万ドル(約68億8200万円)で契約を結んだ。この“契約5周年”を記念して、地元紙「フォートワース・スターテレグラム」電子版では、この大型契約が価値あるものだったのか検証している。

■ポスティングでの獲得から5周年、「健康な時はメジャー屈指のピッチャー」

 今から5年前、2012年1月18日には何があったのか。この日、当時日本ハムからポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャー挑戦を表明していたダルビッシュ有投手が、約5170万ドル(約59億3000万円)で交渉権を獲得したレンジャーズと6年総額6000万ドル(約68億8200万円)で契約を結んだ。この“契約5周年”を記念して、地元紙「フォートワース・スターテレグラム」電子版では、この大型契約が価値あるものだったのか検証している。

 レンジャーズがダルビッシュとの交渉権を最高入札額で競り落としたのは、前年2011年12月のことだった。約5170万ドルという入札額は、レッドソックスが松坂大輔投手(現ソフトバンク)との交渉権落札で支払った5111万1111ドル(約58億6300万円)を上回る史上最高額となった。年俸と合わせると、レンジャーズはダルビッシュ獲得のために約128億円を投資したことになるが、記事では「価値はあったのか? 成績を見れば、疑う余地はない。健康な時はメジャー屈指のトップピッチャーだ」と断言している。

 ダルビッシュは5年で通算100試合に登板し、46勝30敗、防御率3.29を記録。右ひじ靱帯再建手術を受けたため2015年は戦列を離れたが、昨年5月にメジャー復帰を果たすと17試合に先発し、7勝5敗、防御率3.41の成績だった。復帰1年目ということを考慮すると「非常に立派な成績」と高評価。さらに、最も成績のよかった2013年を振り返り、13勝9敗、防御率2.83、リーグトップの277奪三振という数字に加え、この年のWARはスーパースター級とされる5.8だったことを紹介している。

 また、これまで4年の成績を総合し、1シーズン162試合を戦い抜いた場合の成績を試算。それによれば、34試合に先発(投球回220回)、16勝10敗、防御率3.29、276奪三振、85四球、WHIP1.183と予測されている。記事では「懸念があれば、スタミナと健康か」としているが、手術から復帰2年目を迎える今季、ダルビッシュはシーズンを通じてローテーションを守り抜き、予想数値を上回る成績を残すことができるのだろうか。レンジャーズ悲願の世界一制覇に向けても、右腕の活躍は欠かせないものとなる。

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