BASEBALL GATE

MLB

田澤とジグラー加入のマーリンズ救援陣「球界最強の1つになり得る」


今季も激戦が予想されるナ・リーグ東地区で、球団初の地区優勝と3度目の世界一を狙うマーリンズ。今オフの補強はほぼ終了した様子だが、実はマーリンズが”密かに”メジャー屈指の強力ブルペンを結成している、と現地メディアが伝えている。

■亡きエースの穴埋めはブルペン強化で代替

 今季も激戦が予想されるナ・リーグ東地区で、球団初の地区優勝と3度目の世界一を狙うマーリンズ。今オフの補強はほぼ終了した様子だが、実はマーリンズが”密かに”メジャー屈指の強力ブルペンを結成している、と現地メディアが伝えている。

 マーリンズの補強を高く評価するのは、米スポーツ専門局「CBSスポーツ」のマイク・アクシサ記者だ。昨秋にエース右腕ホセ・フェルナンデス投手が急逝したマーリンズにとって、今オフ最大の補強ポイントは先発投手だった。だが、予算やトレードに出せる若手有望株に限りがあり、エース級の大型投手は獲得できず。代わりに、安定した活躍が期待できるエディンソン・ボルケス投手と2年契約を結んだ。

 現時点での先発ローテは、ボルケスに加え、コンリー、チェン、コーラーの4人が確定。5番手の座を、ウレーニャ、ニコリーノ、新加入のロックで争う形になるが、先発ローテが5人揃っても決め手に欠ける感は否めない。記事でも「メッツやナショナルズと対抗するには、おそらく不十分」と指摘。だが、この物足りなさを「層の厚いブルペン結成で補った」としている。

 マーリンズは、今オフにレッドソックスからFAとなっていた田澤純一とブラッド・ジグラー両投手と契約。昨季セットアッパーを務めたバラクロー、フェルプス、守護神ラモスに加え、終盤を安心して任せられるリリーバーを5枚揃えた。さらには、昨季好成績を残したマクゴワンと再契約。他球団に行けば、間違いなくセットアッパー以降を任せられる優良リリーバーを6人抱えている計算だ。

【次ページ】「タザワがブルペンの5番手だったら申し分ない」

■「タザワがブルペンの5番手だったら申し分ない」

 記事では、フェルプスの先発再転向の可能性に触れながら、「もし救援であれば、守護神ラモスにつなぐ3人のセットアッパー」としてバラクロー、フェルプス、ジグラーをリストアップ。「タザワがブルペン5番手だったら申し分ない。ここ数年は強打のア・リーグ東地区で高レベルな救援として過ごした」と指摘し、マーリンズのブルペンがいかに層が厚いか解説している。

 唯一弱点があるとすれば、それは「左腕の不在」。ナ・リーグ東地区には、ハーパー、フリーマン、マーフィー、デューダらのように左の強打者が揃うため「今後マーリンズが左腕救援を補強しても驚きはない」としているが、実は昨季の田澤は右打者以上に左打者を抑えている。右打者の被打率が.273だったのに対し、左打者は.207という数字で、左打者との方が相性がいい。もし左腕が補強されなければ、田澤が左対策で借り出される可能性は十分にある。

 記事によれば、救援の座を争う2年目ウィットグレン(昨季防御率3.14)、3年目エリントン(同2.45)の他にも、傘下3Aには若手リリーバーがひしめいているそうで、ブルペン入りが間違いない優良リリーバー6人が不調に陥っても、その穴を補うピースは揃っている。

 決して派手さはないが、十分過ぎる層の厚さを持つマーリンズ救援陣。「2017年メジャーで最も層が厚く圧倒的な強さを持つリリーフ陣になる可能性がある」との指摘通り、先発の物足りなさを補って余りある存在となるのか。プレーオフ進出のカギはブルペンが握ることになりそうだ。

関連リンク