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侍ジャパン

阪神ドラ1近本光司 貴魂 不撓不屈1年目40盗塁狙う

 阪神からドラフト1位指名された大阪ガス・近本光司外野手(24)が15日、兵庫県西宮市内のホテルで入団交渉し契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(金額はいずれも推定)で仮契約した。大相撲の元横綱・貴乃花にあやかって「光司」と名付けられたことを明かし、「平成の大横綱」に負けない活躍を誓った。元貴乃花親方の花田光司氏(46)からは激励のメッセージも届いた。

「新人王」と目標を記した球団旗を背負う近本(撮影・北條 貴史)

 「光司」命名における貴乃花との関連を聞かれると、近本は少し表情を崩して認めた。

 「関係はあると思います。ちょうど(生まれたのと活躍した)時期が同じなんで。きちんと聞いたわけではありませんが(横綱と)同じように立派な人、体の丈夫な人になってほしいみたいな感じだったかと」

 生まれた1994年11月9日は大相撲の11月場所の最中。結果的に大関だった貴乃花が2場所連続全勝優勝を達成し、場所後の同23日に横綱に昇進を果たすなど「国民的ヒーロー」になっていく時と重なった。

 近本も仮契約を終え、プロへのスタートラインに立った。「ファンの皆さんは僕の足にびっくりしないように」と笑いを誘ったように50メートル走5秒8を誇る俊足が最大の武器。1年目の目標を聞かれると「最初にしか取れない新人王と盗塁王」を改めて掲げ、盗塁数に関しては「まず一つですが、40個を目標にしていかないと」と具体的な数字を初めて示した。

 球団の新人最多盗塁は01年に赤星憲広(本紙評論家)が記録した39盗塁。「知っていました。赤星2世と言われているので、それを超えられるように」と大先輩を大いに意識した。ハードルが高いことも分かっている。

 「人工芝と土のグラウンドではスピードが全く違う。(本拠地が)土のグラウンドでの盗塁王は本当に凄い」

 動画を見比べ、スタートからトップスピードに達するまでの赤星との時間差にがくぜんとしたといい、時間短縮を課題に研究と練習を継続中。18年平昌五輪の女子スピードスケート500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒のスタート時の体の使い方や骨盤の使い方なども参考にしているといい、他競技であってもプラスになりそうなものは貪欲にトライする姿勢は何とも頼もしい。

 幕内優勝22回を誇った「平成の大横綱」貴乃花とは体のサイズこそ格段に違うが、ケガに耐え高いハードルを乗り越えてきた共通項はある。新時代のスター候補が本拠地・甲子園で躍動し熱狂的なファンに「感動した!」と言わしめる時が、きっと来るはずだ。

 ▼元貴乃花親方 光司という名前は苦労が尽きないかもしれないですが、必ず光を浴びるはずです。また、そうなってほしいと願いを込めて付けられたものです。そして、光を司(つかさど)る人になれ、と私は育てられました。阪神という人気球団でぜひ頑張ってください。

 ◆近本 光司(ちかもと・こうじ)1994年(平6)11月9日生まれ、兵庫県淡路市出身の24歳。社では外野手兼投手で甲子園出場なし。関学大3年春には外野手として関西学生リーグでベストナイン。大阪ガスでは1年目から公式戦に出場。今夏の都市対抗は首位打者の活躍で初優勝に貢献し、MVPに相当する橋戸賞を受賞。18年侍ジャパン社会人代表。1メートル70、72キロ。左投げ左打ち。

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