日米野球第６戦 　球数制限のため５回途中で降板したが、４安打無失点と好投した笠原＝ナゴヤドーム【写真提供：共同通信社】

　中日の笠原祥太郎が日米野球第6戦に先発し、5回途中無失点の好投で勝利投手となった。

「本拠地の名古屋で声援を頂いて力になった」という笠原は、1、2回を三者凡退と最高の立ち上がりを見せた。3回から3イニング連続で無死1、2塁のピンチを作ったが、「日本代表のユニフォームに恥じないようにゲームを作りたいと思って投げた。ピンチで粘れて、結果的に0で抑えられてよかった」と笑顔を見せた。

　ストレートの平均速度は130キロ台後半と、本格派とは言えないタイプの左腕だが「キャッチャーの森君が真っ直ぐ（のサイン）を多めに出してくれて、チェンジアップとの緩急で抑えることができた」と持ち味を十分に発揮した投球だった。5回2死をとったところで投球数が規定の80球に達してマウンドを降りたが、勝利投手にふさわしい内容だった。新潟医療福祉大出身という異色の経歴でプロ入りし、今季はプロ2年目で6勝をマークした笠原。「いい経験になったので、来年以降につなげていきたい」とさらなる飛躍を誓った。

　最終戦にも快勝し、4年ぶりに開催された日米野球を5勝1敗と大きく勝ち越してシリーズを終えた侍ジャパン。稲葉監督の「メジャーリーガー相手に、若い選手が堂々とプレーしてくれた」という言葉を象徴するような笠原の快投だった。