- 大学野球
2018.11.12 21:21
「近大の下柳」鷲崎淳が抜てきに応える5回9奪三振!近大が4強入り【明治神宮大会 2回戦 東日本国際大vs近畿大】
11月12日、第49回明治神宮大会・大学の部の準決勝最後の1枠をかけた2回戦が行われ、近畿大が1対0で初出場の東日本国際大を下した。
近大は初回に谷川刀麻(3年・星稜)のタイムリーで先制するも、先発のエース左腕・小寺兼功(4年・岡山理科大附)が4回までになんどもピンチを招く苦しい投球が続いた。そこで5回、田中秀昌監督は無失点の小寺に代えて、秋季リーグでわずか3試合7イニングの登板しか無かった左腕・鷲崎淳(3年・創成館)を投入。
「調子が良く、変化球のコントロールも良いので」と田中監督に送り出された鷲崎は、その期待に応えるように丁寧な投球でアウトを積み重ねる。「変化球のキレが良かったです」と自身で振り返るように、ストレートの自己最速は139キロながら、縦に落ちるスライダーとチェンジアップを低めに集めて5者連続三振を奪うなど、5イニングで9奪三振。2回以降に得点が奪えず、張り詰めた緊張感の中でも堂々の投球を見せて、東日本国際大にホームを踏ませなかった。
長崎・創成館高時代は2度の左肘の疲労骨折を経験したこともあり、外野手として近大に入学。だがリーグ戦のベンチ入りの機会さえ少なく、田中監督の勧めもあって、大学2年の夏に投手へ再転向した。生命線のコントロールと変化球、そして田中監督が「落ち着いているので、“下柳(元阪神投手)”と呼んどります」というマウンドさばきは大舞台でも見事に発揮された。
エース・小寺、最速152キロのサイドハンド右腕・村西良太(3年・津島)、リーグ戦4勝を挙げている左腕・林山太洲(2年・創成館)に加え、さらに楽しみな投手が加わり、近大の勢いはさらに加速していきそうだ。
★第49回明治神宮野球大会2回戦
東日本国際大 000000000=0
近畿大 10000000X=1
【東】●船迫、佐々木−浅賀
【近】小寺、○鷲崎–井町
◎船迫大雅(4年・聖光学院)※1年時からエースとしてチームを支える
「自分がまだまだだと思った4年間でした。ドラフト指名漏れの悔しさも合わせて社会人でこの悔しさを晴らしたいです。全国で勝ち上がれる投手になりたいです」
文・写真=高木遊