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ダルビッシュが「目玉選手」 今季終了後のFA市場、先発投手の陣容は「B+」


MLB公式サイトが今季終了後にFAとなる選手の特集記事を掲載し、日本人投手2人の名前が注目選手として挙げられた。レンジャーズとの6年契約が切れるダルビッシュ有投手は「目玉」の一人として登場。さらに、2014年からヤンキースと7年契約を結びながら、今季終了後に契約を破棄してFAになれるオプトアウトの権利を持つ田中将大投手も「ワイルドカード」として紹介されている。

■MLB公式サイトが今季後のFA特集 ダルが「目玉」、田中は「ワイルドカード」

 MLB公式サイトが今季終了後にFAとなる選手の特集記事を掲載し、日本人投手2人の名前が注目選手として挙げられた。レンジャーズとの6年契約が切れるダルビッシュ有投手は「目玉」の一人として登場。さらに、2014年からヤンキースと7年契約を結びながら、今季終了後に契約を破棄してFAになれるオプトアウトの権利を持つ田中将大投手も「ワイルドカード」として紹介されている。

 特集は、FAになる選手を列挙し、ポジションごとに「グレード(等級)」をつけるというもの。「先のことを考えて早すぎるということはないから――そして以下に述べる名前の多くは2017年のトレード候補も兼ねるだろうから――次の冬に(それぞれの守備位置の)等級がどうなるか、その強み、弱みから見ていこう」として、A~Fで“査定”しているが、ダルビッシュや田中がいる先発投手部門は「B+」で最も評価が高かった。

 ダルビッシュの名前は、2015年のナ・リーグのサイ・ヤング賞右腕ジェイク・アリエッタ(カブス)の次に挙げられている。

「ユウ・ダルビッシュはもう一人の目玉選手だ。トミー・ジョン手術で2年を失った今、31歳のシーズンに突入する彼は最高のシーズンを送るだろう。ダルビッシュは昨年わずか100回1/3しか投げていない」

 寸評では、このように説明。ダルビッシュは長いリハビリを乗り越え、昨年5月に復帰。トミー・ジョン手術を受けた選手は、復帰2年目以降に最高の状態を迎えるとも言われており、今季は大きな期待が集まっている。好成績を残してFAとなれば大争奪戦に発展することは必至で、大型契約を手にする可能性は高い。

■オプトアウトの権利を持つ田中、契約破棄なら先発投手の等級は「A」に!?

 また、田中の名前はダルビッシュに続いて登場。ジャイアンツのジョニー・クエト投手とともに「ワイルドカード」とされている。

「2人ともオプトアウト条項を契約内に有している。タナカは靭帯に部分断裂があるが、彼を止めるものではなく、この2年、ヤンキースで防御率3.26、ERA+は130を記録している」

 防御率が平均値に比べてどれだけ優れているかを示す「ERA+」(平均値100)の優秀さを挙げ、田中の価値の高さを特筆。1年目に長期離脱の原因となった靭帯部分断裂についても、すでに問題はないとの見方だ。

 この他、同じようにオプトアウトの権利を持つチェン・ウェイン(マーリンズ)、イアン・ケネディ(ロイヤルズ)や、契約満了でFAとなるクリス・ティルマン(オリオールズ)、マルコ・ストラーダ(ブルージェイズ)らの名前も挙がっている。

 その上で、先発投手の「グレード」は「B+」となっているが、最後に注意書きで「もしクエトとタナカが良いシーズンを送り、オプトアウトをしたら、我々はAに押し上げる」と明記。2人がFAとなれば、過去と比較しても最高レベルの選手が市場に揃うと見られているようだ。

 この原稿では触れられていないが、日本ハムの大谷翔平投手もポスティングシステム(入札制度)でのメジャー挑戦の可能性があり、米メディアのFA特集では度々、名前が挙げられている。日本人投手が市場を席巻することになるのだろうか。

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